新たな生活
只今、この話と次話を一つにする作業をしています。読んでいる人はすいません。
また、登場人物の特徴や文章を変更したりしています。
こうした方がいいと思う人は御意見をよろしくお願いします。
光は、今現在、とてつもない視線を四方八方から受けていた。それは、決闘騒ぎの比ではなかった。
「あの子よ。癒世家を〝追放〟されたっていう」
「癒世家の実の子じゃないんだ。当然だろ」
「隠し子だって偽って、当主になろうとしてたって噂だぜ」
「マジかよ。汚い奴だな」
視線ともにくるいわれのない言葉。
光は、ため息を通り越して呆れた。そして、悲しかった。
何故、自分がこんな目にあわなくてはならないのか。何故、こんな事になってしまったのか。
思いたい事が山程あった。
決闘の後光は、言われたとおりに癒世家を出た。
その時の事は、今でも忘れられるものではなかった。
今にでも、泣き出しそうな義妹。今まで見せた事のない義姉の悲しい顔。最後まで自分を元気づけようとした。義祖父と義母。
その姿を見て、光は泣き出したくなった。しかし、渾身の思いでこらえ、光は、礼を言って癒世家を出たのであった。
「よ、相変わらずだな」
光に普通に接してくる数少ない友人である健太がいつものように言ってきた。
「相変わらずじゃないよ。精神がズタボロだよ」
「でも、真面目に同情するぜ」
「ありがとう」
その後。光は、何事もなく授業を受ける事ができた。しかし、光に向ける生徒達の視線は光にとっては辛いものであった。
学校が終わり、教室では、帰りの仕度をする生徒が多くいた。光も身仕度をしていると光を呼ぶ女の子の声が教室内に響いた。
「お兄ちゃん!」
そこには、かつて、自分の義妹で今は、赤の他人になった。癒世 明里が教室の入り口にいた。
光は、その姿を見て、苦笑していた。
(赤の他人になったのにお兄ちゃんって)
しかし、明里の登場に教室にいる全員が明里に注目した。(主に男子)
そして、次に光を睨む。
(勘弁してよ。もう)
光は男子の言い表せない視線を受けながら教室を出た。
「ねえ!お兄ちゃん!今の生活どお?」
「うん?悪くないよ。自給自足は慣れているし」
「こっちは、お兄ちゃんが居なくなったからご飯が美味しくなくなった!」
明里は、言うとショボンと肩を落とした。
家事、主に料理は光が行っていたために明里と茜には光程の料理スキルはなかった。
「まあ、この機会だから料理の腕を上げればいいよ」
「うううっ」
明里は、嫌そうに顔をしかめた。
「そういえば、姉さん、いや、茜さんは」
「今日は、訓練だって言ってた。それより、お姉ちゃんの呼び方、変だよ。」
「変と言われても、もう、他人になったし」
「そうだけど」
明里は、何か言いたそうだったがそうはならなかった。校舎の入り口に一台の車が止まっていたからだ。
「明里、ここで、別れよう」
「うん。残念」
明里は、更に落ち込んだ声で言った。
それに気づいた光は明里の方を見て、笑った。
「心配しなくても大丈夫。別に、永遠の別れじゃないんだからさ。また、明日な」
光の言葉に明里は少しばかり笑顔になり「うん」と答えた。
「お兄ちゃん!じゃあねえ!」
明里は光に手を振りながら校舎の入り口へと走っていった。
光は、そんな明里に手を振りながら見ているのであった。
「さて。僕も行くか」
気をとりなおして光も歩き出した。
明里と別れた光は一人街を歩いていた。
癒世家を追放された光は、魔法院が所有する寮に暮らしている。しかし、今日は寮に続く道を歩いてはいなかった。
歩いて数十分後。
光の目の前には立派な門が建っていた。
そして、表札には『神無月』と書かれていた。
インターホンのボタンを押す。
ピンポーンという音が鳴る。
『光君!待ってたよ!』
マイクからインターホンの音を下記消す程の明るい声がマイクから出てきた。
その声に光は苦笑を浮かべた。
『光です。入れてくれませんでしょうか』
『うん!いいよ!』
門が開く。
「お邪魔します」
光はそう言って門をくぐった。
家に入ると一人の少女が光を出迎えた。
光より少し背が高く、髪をサイドテールにまとめたのが特徴な少女だ。
「やっと来てくれた!私待って!待って待ち続けてたんだよ!」
見た目とは裏腹に駄々をこねたように光に詰め寄る。
「そんな大袈裟な、先輩は」
苦笑を浮かべる。




