準備
少し、無理矢理な部分があるのでこれから少しずつ修正していきたいと思っています。
「それからの、家の者達は、お前を追い出す時に〝癒世〟の名を剥奪するじゃろう」
「ええ、分かっています」
この家にとっては光は邪魔者。そんな光が家の苗字を持つの黙って見てはいないだろう。
「実はな、最近になってお前の苗字、いや、お前の本当の両親が名乗っていた家名が分かってのお前に伝えようと思っていたのじゃ」
光はその言葉に心底驚いた。
自分の本当の両親。
幼い頃に別れた両親。
今でも、行方は分からない。
光にとっては幻の存在であった。
なぜ、自分を置いて消えてしまったのか。
しかし、光は両親が好きで自分を捨てたわけじゃないとわかっていた。
年頃になった頃に光は何とか義母に頼み込んで聞かせて貰っていたのだ。
義母の話によると捨てられていた時の光は死なないように微弱であったが保護魔法がかけられていたというそして、それ以外にもその両親に関する物いくつかあったという。
「そうか。知っておったか。わしはお前が苦しむと思い、避けてきたが」
「ううん。ありがとう。でも、やっぱり、知りたかったんだ」
「ならば、渡すべきじゃな」
そう言うと義祖父は立ち上がると部屋の片隅に置いてあった箱を持ってきた。
祖父が持ってきた箱を光は開けて見た。
そこに入っていた物に光はまた驚いた。
そして、光は祖父の方を見る。
祖父は無言で頷いた。
光は暫く、その箱の中を見ていた。
その時。
「ぐっ!?」
光の頭に激痛が走った。
まるで、内部に直接電撃を打ち込まれたかのような痛みであった。意識が朦朧としはじめていた。
祖父の声がうっすらと聞こえていたがそれ所ではなかった。今の光の頭の中はまるで、直接情報を流し込まれたような状態であった。
そして、光の中で様々なビジョンが浮かび上がっていった。
見知らぬ場所。巨大な爆発。何かと闘う二人の人物。
そして、二人は誰かの名を叫んでいた。
そこで、光の意識は戻された。
「大丈夫か!?」
祖父が必死に問い掛ける。
光は荒い呼吸を繰り返しながら大丈夫と言った。
祖父は安堵したように深い息を吐いた。
暫くの沈黙。
そんな中、祖父が口を開いた。
「お前を守れなかったせめての償いじゃ。もちろん、お前が追い出された後の事も援助する」
「お爺様」
光は自分の事をここまでしてくれる義理の祖父の顔を見た。
義理の祖父は、そんな光に微笑んだ顔を向けた。
その顔には暖かい何かを光は感じとった気がした。
それから後は、二人は話し合った。
部屋を出た光は、さっきの頭に浮かび上がってきたビジョンについて考えていた。
(あの時の〝光景〟は一体・・・・)
光は、考えたが答えを導けずに諦めた。
光がこの時見た光景の真実を知るのは、もう少し先になる。




