集めるべきは旧世界のオーパーツ
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「オーパーツ、ですか?」
「そうだ、オーパーツだ。はるか昔、いつの時代でもオーパーツは神秘と謎を呼ぶ物だった。その時の人間がどう考えたかはもはや知る由もないが、地上の民が最後を迎える時に残した作品は朽ちることなく残っているものがあるそうだ。それを回収してきてほしい」
「ですが、2000年代はプラスチック化合物による量産品が多かったのではありませんか?それらの中から見つけ出すのは…」
「その通り。しかし時の暦は残っている。天変地異が起こったのは2130年とされているな。だがそれよりも前に化合物を分解する細菌の散布をしたらしい。おそらく完全な形を保つものは残っていないだろう。それに加え、日用品などではなく特別な形を留めたものだ。」
最後にしては随分手際が良い。
また地上に戻ることを見越していたのだろうか。
「ではオーパーツを集めてどうされるのでしょうか」
「いや、ただ集めてどうする、ということではない。
特定のパーツが欲しいのだ。あるパーツは文化を、別のものは固有の物語など様々なことを有している。
それらを併せて予言に従えば地上に戻れるのかもしれないのだからな。」
(予言?この国にもそんなものがあったのか?)
他国の王に謁見した時も予言の話をされた。
100年以内に国に飢饉ききんが訪れるが、その対策として貿易を進めたい、というのがその時の話だった。
しかし、この国に関する予言は一切聞いたことがない。
だがそれ以前に聞きたい問題は多くあった。
「再びお言葉を返してしまうようですが、私は地上に出て日の目を浴びたことはありません。妹のセージも同じくです。それに、我等はどのように地上に出れば良いのでありましょうか」
「そうだな、確かに我々の知る光と地上の光は違うだろう。街は人工灯で補っている。地上にあったとされるものの技術の産物だ。
しかし上では太陽…別の星から強い紫外線を浴びている。
それらを克服し、目を慣らす必要がある。
それらの準備は既に整っているから安心せよ。慣れないこともしばしあると思う。その時はそこの者に尋ねてくれ」
「…」
いきなりすぎる。
頭を整理しようとしたら「ではさらば。ご武運を」と、さも大義であるといった顔をしながら王様は戻っていってしまった。
二人でポカーンとしたまま突っ立っていると太った重役がじれったそうに動き出したので口を閉じ、重役に質問する。
「単純な疑問なのだが、我々だけでこの任務を?」
「二人だけで地上に赴くのは『嚮導者』などと呼ばれる汝らでも難しいだろう。
探検隊として既に10人程揃えている。その者たちと合流すれば詳しいことはすぐに分かるだろう」
王様から任された職務を探検隊に任せて大丈夫なの?と心配になるが相手の心配をしている余裕はない。
「家の中を整理したり荷物の仕分けがしたいのだが戻っても?」
「勿論だ。極力最低限に済ますように。持っていくものを持って帰ってこれるとは限らないぞ?地上はここと違って温度が一定ではないからな。」
「では5時間後にまた来よう…でも、まだ何個か聞きたいことがある…」
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重役と話を終え、帰路につく。
「兄さん、5時間で間に合うの?」
「これからのことだけ考えればいい、必要なものだけ持って行こう。家の中のことは代理に任せればいいさ」




