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九話

すみません、ここのところ忙しかったので少しサボってしまいましたね、明日からはちゃんとしようと思います!

 嫌な感覚と同時に血が吹き出した。

 ナイフを抜き魔獣の血液を振り払った。

 周りを見ると無数の魔獣の死体が横たわっていて、その傍らには皆が立っている。

 これで5度目の魔獣による襲撃の終わりだ。

 苦戦を強いられはするものの、重傷を負うようなほどではなかった。

「……推定レベルって話だし、実際は弱いのかも」

 確かな計測ができたならこの魔獣達の強さもはっきりしたはずだろうが、この里にそう言ったものはありはしない。

 戦っての感覚でしか分かりっこない。

「みんな平気? 怪我はない?」

 ポーチからポーションを取り出し皆んなへ向けて小さく振る。

 五十鈴や律、柊と鬼丸もかすり傷一つもない綺麗な状態だった。

 故に皆んな首を横に振った。

「そかそか、じゃあ私が貰うね」

 キュポンとポーションのコルク栓を親指で弾き抜き、メロンソーダみたいな色合いのポーションを一気に飲み干した。

 瞬間、身体中にあった切り傷が徐々に塞がっていくのを感じる。疲労も多少解消された。

「葛葉さん大丈夫ですか?」

 傷が治った身体の調子を確認していると、律が心配そうな顔で声を掛けてきた。

 心配を掛けてしまったことに少しだけ顔を伏せた。

「大丈夫って言いたいけど、ちょっと全身筋肉痛かも……」

「えぇ‼︎ そうなんですか!?」

「うん、あの鬼化の影響かな……だからちょっと動きが鈍ちんになってるかも」

 バレないように徹してはいたものの、隠し通せなくなってしまった。

 あの鬼化の影響は中々にきついものだ。

 無理もない、一時的に人族ではなく鬼族としての力で暴れ回ったのだから。

 鬼族やそのほかの戦闘民族がこの世界には存在している。そして言わずもがな鬼族はその中でも頂点に君臨する最強の戦闘民族だ。

 人の何十倍もの力を持っている。

 故に人のみで鬼族特有の『鬼化』をしてしまえば大変なことになる。

 実際、その結果がこれなのだ。

 鬼化している最中も無意識で『想像』による身体の保護がされていたはずだ。

「……ど、どうして黙ってたんですか!」

 全身筋肉痛のことを伝えると、五十鈴達の様子を一瞥した後、律が耳元で囁いて来る。その囁きは少しばかり不満が混じっている感じがした。

 が無理もない、確かに大事なことだ。こういう身体の不調は。

 作戦に支障をきたすかもしれないのだから。

「んぅ、返す言葉もありません……」

 正論な律に反論なんてあるわけがなく、泣く泣く顔を伏せて頷くしかなかった。

「もうっ、ダメですよ! ……こんなこと、五十鈴さん達が知ったらどうなるか、分かってますよね!」

 間違いなく責め立てられる。

 が、それは体を案じてのこと。黙って受け入れるしかないが、今この状況でそんなことがバレたら大変だ。

 戦闘中に余計なことを考えさせるわけにはいかない。

「律ぅ、このことは……」

「もちろんです。ですが、一言だけは言わせて下さい」

 未だ不満が残ってるのか律は膨れっ面のまま顔を近づけてきては、ムッとした顔で、

「葛葉さんはもう少しご自分のお身体を気にかけて下さい!」

 うぅと唸りながら口にするのだった。

 普段しないようなキッとした顔でそう言ってくる律に、心なしか唖然としてしまった。

「……皆さんには伝えませんけど、その、私が葛葉さんのお背中をお守りしますからね!」

「うん、お願い。……ありがと、律」

 「んもう」と口にしながら膨れっ面で戻っていく律の背中に、ボソッと感謝を伝えるのだった。

読んで頂きありがとうございます!!

面白いと思って頂けましたら、ブックマークと評価とレビューなど、どしどししてくれると物語の面白さ向上につながります!

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