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八話 救援に駆けつけるのは美少女〜

先日は投稿できずにすみません!!

そして、少し遅れてしまいすみません!!

 ―――無限と言えるほどのモンスターを倒し続け、かなり森の奥地へと来てしまっていた。

 五十鈴が盾でモンスターの攻撃を防ぎ、律がその首を斬り落とす。華麗な連携だ。

 に対して、自分は泥臭く、腕を囮にし噛み付かせてモンスターを固定。そのモンスターの脳天にナイフを差し込む。

 噛まれていた腕にポーチからポーションを取り出し、パシャっと引っ掛ける。

 辺りを見回しながら、一息を吐いていた。


「ねぇ、鬼丸ー!」


 ふと、気になる事を聞きたく、遠くでモンスターを蹴散らしている鬼丸へ声を掛けた。

 声を掛けられた鬼丸はシュババッとやってきた。


「なんじゃなんじゃ、どうしたんじゃ?」


 モンスターを投げ捨て、首を傾げならそう訊いてくる鬼丸。顔は可愛いのに返り血と、モンスターの喉を握り潰していたという事実が、ものすごいギャップを与えてくる。


「あー、いや。戦闘が起きてる感じしないなって」

「なんじゃそんなことか。……ふむ、まだ遠い。かなり奥で戦っておるわ」


 葛葉のそんな疑問にやれやれと鬼丸は返し、目を瞑って指を森の奥へと向ける。

 その方向で起きているらしい。


「……救援に行きたいけど。これじゃあね……」


 戦いが起きているなら優勢劣勢関係なく、救援要請された身としては救援に行くべきなのに、無尽蔵にやってくるモンスターにずっと足止めを喰らっているという状態が続いていた。

 二人は大量のモンスターの群れに目をやる。

 唸り声を上げ獰猛に牙を見せ、涎をダラダラと垂らしている。

「そうも言ってられんのがのう」

 肩に担いでいた金棒を下ろし、モンスターを睥睨して鬼丸はニッと笑みを浮かべた。

 走り出しの瞬間、ぐにゃんと視界がハッキリと歪んだのだ。それは葛葉のみならず、鬼丸や律、五十鈴と、全員が感じ取っていた。

 走り出そうとした矢先に起きた出来事に、鬼丸は石像のように固まっていた。だがそれでもその顔を驚に染めていた。


「……鬼化っ‼︎」


 バッと鬼丸にはわかるのか、葛葉の背後のさらに奥をギロっと見つめる。

 葛葉には大気の魔力が大幅に減少した上に、ただならぬ気配が森からやってくるとだけしか感じれないのにだ。


「お、鬼丸……?」


 普段見ないような驚愕の表情の鬼丸に対し、葛葉は少し焦りを感じていた。なにかヤバいことでも起きているのでは? という焦りを。


「っ、葛葉。先に行け」

「……え?」


 虚を疲れた鬼丸のそんな言葉に、葛葉はそんな素っ頓狂な小さな声を上げてしまった。


「とんでもない奴がおる、そんな奴が鬼化を使ったのじゃ……。恐らくじゃが、相当状況が逼迫しておるぞ」

「……それって」

「うぬの力が必要ってことじゃ。早よ行けい‼︎」


 鬼丸の言葉に葛葉はすぐに振り返り走り出した。

 気配のするその中心に。鬼丸が見ていた場所に。


「律! 五十鈴! 歯ぁ食い縛るんじゃぞ、ここを突破するのじゃ!!」

「……っ」

「はい!」


 走り出していった葛葉の背中を見届けた鬼丸は、ずっと戦っていた二人に喝を入れ、金棒を構え、モンスターの一群に突っ込むのだった―――。

 ―――これで何体目だと言いたくなるほど、地面にはモンスターの亡骸が転がっていた。

 首を180°回され泡を吹いている物や、木っ端微塵の物まで。多種多様な殺され方をしている同族の姿を見ても、モンスターはがむしゃらに襲いかかってくる。

 地面を破砕させて跳躍、森の木々の数倍飛び上がっては大戦斧を地面に叩きつける。

 その余波でバラバラに分解されるモンスター達。だがその同族の屍を踏み締め、仇を取るかの如くやってくる新手。

 地面から引き抜いた斧をそのまま振り上げ、頭を真っ二つに割った。


「……っ! はぁ……はぁ……」


 だがそこで身体が悲鳴を上げた。

 心臓の鼓動が早くなり、腕から手に掛けてがプルプルと震えて、足が棒のように感じてしまうほどに。


「……お姉っ!」


 限界の近いその姿に背後にいる妹が心配で呼んでくる。

 そんな妹に返事を返す余裕もあらず、起き上がることでそれに答えた。


「無茶ですわ……っ。もう、あんな数倒してるのにっ」


 次女は冷静に見ていたが、思わず本音が漏れてしまった。

 戦っている姉の周りには無数のモンスターの死骸がある。両手の指じゃ収まらない、他の妹達の手も借りてやっと収まるほどの量が。


「私達にも……」


 戦わせて欲しい。そんな我儘が口に出そうになったその時だった。


「『紅焔凱―――ッ‼︎』」


 何処からともなく声が響いた。次の瞬間だった、姉の前にいた無数のモンスター達が豪風が吹いた後に、身体が何等分にも切り分けられたのだった。


「―――大丈夫?」


 次に聞こえてきた声は、優しく銀嶺の鳴るような美しい声だった。

 モンスター達の死骸と血の海のど真ん中で佇むその背中は、太陽のような光を放ち、ポカポカとした感覚と安心化を与えてくれる。

 だがそんな感覚をしても無視して突っかかるのは、


「誰っ⁉︎ あなたは一体……っ‼︎」


 未だ鬼の角を顕現させたままの姉だった。

 姉は庇うように前に立って、その助けてくれた背中に吠えた。


「えっと……?」


 振り返った助けてくれた人は、困惑顔で頬をぽりぽりと人差し指で掻いていた。

 言われなくても察せれる。

 あれ? 私助けたのに、なんでこんな目を向けられるの? という物だろう。


「お、お姉様、多分その人は……」


 自分達を守ろうとする時の姉のことを知ってるが故に、教えてあげようと声を掛けた時だった、新たな咆哮が森に低く響いたのだ。


「まだなの!?」


 あんなに倒した後だというのに、まだくる新手に辟易する、と言った表情を自然と浮かべていると、


「……来た」


 姉のその声に、姉の見ている方向に目を向ければ、そこには今までのモンスターなんて可愛く思えるような化け物だった。

 顔だけで家より大きいその怪物を、助けてくれた美女と姉は見据えてそれぞれ武器を構えた。


「邪魔です!」

「えぇ?」


 共闘する流れじゃないの? と言った顔で姉のことを見る美女に、分かりますと頷いているうちに、その二人は一瞬で動き出した。

 次の瞬間から耳を疑うような戦闘音が轟き始めるのだった。

 一連の様子を黙って見ていた次女達は、


「……お姉、なんだったの? 今の」

「……わ、私に聞かないでくれます? このあと、あのお方に聞けばいいだけですわ」


 妹の疑問に端的に答えるのだった。

読んで頂きありがとうございます!!

面白いと思って頂けましたら、ブックマークと評価やレビューなど、どしどししてくれると物語の面白さ向上につながります!

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