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七十五人目
「今回のはまぁまぁね」
今回の男は微妙だった。早い、細い、柔い。クソの三重奏を奏でていた。
「次は誰だっけ?」
「次は坊ちゃんです」
「そ、期待できないわね」
毎日私は十人以上と体を重ねる。誰一人として私を満足をさせてくれない。
「あの、いつまでやるんですか?」
「私の王子が現れるまでよ?」
「さいですか」
私の王子。私を満たす人はどこにいるのかしら。
「いい年なんですから、いい加減夢を見るのやめません?」
「うるさい」
金は手に入れた。それなりに友人も。
「あとは、恋人よね?」




