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少女妄想幸福日記  作者: ハル
56/84

五十六人目


「ねぇ」

「なに?」

「なんで、食器洗ってないの?」

「へ?」


間抜けな声を上げる彼を私は蹴飛ばした。


「なんで、食器が洗われていないか聞いているの!」


我ながら理不尽だと思う。しかし、これは彼が望んだことなんだ。精一杯努めなければ。


「そんなこと言われても……」

「さっさとしなさいよ!このクズ!」


彼は私の素直じゃないところが好きと言ってくれた。ならば、素直であってはいけない。捻くれていなければ。


「調子にのるんじゃないわよ!クズ!」


彼の目は、昔とは違って輝いていないけれど。

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