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五十五人目
「この人殺し!」
「あなたもでしょう?」
殺し屋はみんながみんな喜んで人を殺しているわけじゃない。
「私をあなたと同じにしないで!」
「ほう?」
「私はあなたみたいに喜んで人を殺しているんじゃない!」
「ではなぜ?」
「……金が必要なのよ」
答えると、目の前の男は私を睨んだ。
「金?」
「そうよ。金が必要なの」
「……良いことを教えましょう」
「何よ」
「あなたは人を殺す対価として金を得ていますね?つまりそれは、他人の命に値段をつけていることと何も変わりません」
そんなの。そんなことただの屁理屈じゃないか。
「そんなこと!」
「そんなこと?笑わせる。他人の命に値段をつけていることのどこがそんなことなのですか?」




