【43】父VS子 一騎討ち
奏汰の武勇もかなりの腕だ。
それに加え紅羅真もいる。
奏汰も紅羅真もかなり強くなっていた。
幼い頃はルドラに稽古付けてもらってたからな。
奏汰がいかなる人間でも、いかなる器でも子として一緒に暮らした時間は健汰にとっては大切な時間であった。
走馬灯のようにあのときの風景が巡ってくる。
親子は刀で斬り合い、火花を散らしながら鍔迫り合いをしていた。
一太刀毎に思い出す。健汰とルドラは、いずれこうなる事は予想していた。
しかし、予想には当たってほしくない予想もある。この結果は求めていないほうだ。
『うぉぉぉぉぉぉー!!人間の意地が掛かってるんだ!
負けられねー!負けられねーんだよー!!
お前じゃなく!俺が神になって!
今一度!人が支配する世の中を作ってやる!
父の野望は!そのまま息子の野望だ!』
『ガキが!!調子に乗るなよ!!!
お前のような考えを持つものは上に立っちゃいけねー!
俺も元は人間だ。人間とはズルい生き物だ。
この世界にとっては異物であり!如何に驚異で傲慢な種族はない!
お前が人族を纏めてくれるのであれば強行手段に出る必要もなかった!
だが結局こうやって世界に対して宣戦布告して戦争を始めるなら……
俺が元人間として!神として!
この負の連鎖を止めなくちゃいけない!』
『俺がサミュエルの子と知ってたか!?
知らなかっただろ!?
お人好しだもんなー!!あんたは!!』
暫し無言になり健汰は奏汰の問いに答える。
………………
…………
……
『知ってたに決まってるだろーが。
だから側において監視してたんだよ!
お前の肉体にサミュエルが入らぬようにな。
紅羅真!!お前は何故そちら側にいる!!』
『奏汰は孤独だからだ。
お前には沢山の仲間と家族がいる。
一緒に笑える仲間と家族。
一緒に美味しいご飯を食べれる仲間と家族。
一緒に寝れる仲間と家族。
奏汰は、奏汰にはそれが俺しかいない。
だから俺は奏汰と心中するつもりだ。
許してくれ……友よ』
健汰は泣いていた。
泣きながらも奏汰と紅羅真を追い詰めていった。
力から考えても健汰に敵うものは存在しない。
そんな健汰が40%の力で打ち込んで行く。
一気にに追い込まれていく奏汰と紅羅真。
『相変わらず化け物だな……お前は……
俺が刀身解放しても、半分の力も出していないお前と、この差か……』
『当然だろうが。俺はこの世界の神だぞ……お前とは、こんな形で再会したくなかったよ。
俺にとっては……お前も最高の友なんだ。
残念だ……紅羅真』
そしてその時が訪れてしまう……
親子+友との戦いです。
健汰が全力じゃないのは、やっぱり助けたいんでしょうね……
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