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Re:connect  作者: ひとやま あてる
第5章 帝国編Ⅱ
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第71話 良案

リアルが立て込んでおります。

「仲間が狩られているんだ。

どうすればいいと思う?」


帝国内のとある路地裏。


密会の場所としては最適だろう。


それに今は陽も落ち始めた夕刻。


こんな場所を利用する者はまずいない。


いたとしても、それはならず者。


聞かれて困ることもない。


「んー、私個人としては出来ることはないですねぇ。

部外者が立ち入れるほど簡単なセキュリティではないですし。

無作為な殺人ではないんです?」


「そうだね、確実に仲間だけを狙ってきている。

一応用心するように通達はしたけど、その前に入念な下調べをされていると思うから、証を隠しても無駄っぽいよね。

犯人の目処もついていないし、座して待つってのも癪じゃないか」


「それは困りましたねぇ。

そろそろ覚醒者が出てきてもおかしくない頃。

そんな折に計画を邪魔されるのは非常に厄介だ」


「敵──殺人鬼を処理できれば問題ないんだけど、未だに正体を掴めないままなんだ。

夜間に行動するのも悪くないけど、下手に行動して怪しまれるのも嫌だしね。

こっちから動いたら殺してくれと言ってるようなものだ。

クラス毎に生活圏があるといえ、安全であるという保証もないわけだし。

誰か学園内に送り込めない?」


「今の我々の持ち駒ではなんとも。

物資の持ち込みは完了してますが、生物は感知に引っかかりますからねぇ。

教員もガードが固くて崩せそうになく、使えるとしたら学生ですが、そんな優秀な学生など……おや?」


「どうしたの?」


「そういえば一人、使えそうなのが居ますね」


「本当?」


「ええ、彼を使ってみますか。

それっぽい内容を書いた手紙をお渡しするので、こっそり彼に届けておいてください」


「彼って誰なのさ?」


「あなたのよく知る人物ですよ。

それは──」



            ▽



「なんだこれ?」


夕食もみんなとの勉強も終えて自室に戻ると、机の上に封筒が置かれていた。


手にとって裏を見ても、特に何も書かれていない真っ白で一般的な封筒だ。


「こんな封筒で何かを知らせるシステムあったっけ?」


俺は何も考えずに封を破る。


破ってから気づいたけど、魔法的な仕掛けがあったらやばかったかもな。


封筒に仕掛ける魔法なんて過分にして知らないけども。


徐に中に入っている便箋を取り出す。


「なになに……」


『拝啓。ハジメ=クロカワ様、お久しぶりです。

私ですよ私、わ・た・し──』


バンッ。


俺は便箋を机に叩きつけた。


即座に周囲を見回す。


「いない、よな……?」


バクバクと脈打つ心臓を気持ちで抑えつつ、息を整える。


いきなり「ほほっ」とか言って出てきても不思議じゃない。


「あいつ、ここまで入り込んでるのか?

ヤベェだろ……。

嫌な予感しかしないけど、続きを読むか……」


『──突然ですが、あなたにお願いがございます。

現在、学園内で起こっている殺人事件はご存知のはず。

あなたの通う学園で、このような痛ましい事件が多発しており、我々としても大変心を痛めております』


「ここはニヤつきながら書いてそうだよな。

というか学園内のことも知ってんのな」


『そこで、あなたには殺人鬼を止めて頂きたいのです』


「は?

なんで、意味わからん……」


『というのも、我々は学園内に侵入することが大変困難です。

今読んでもらっている手紙も内通者を通じて届くようにしております』


「やっぱり、内通者くらいいるよなぁ……」


もう一度部屋を見渡すが、誰もいない。


いや、いないのが当たり前なんだぞ?


『そこで、あなたに白羽の矢が立ったのです。

これは学園全体の問題ですが、有象無象の学生が何人殺されようと、私としては知ったこっちゃありません』


「まぁ、これでこそあのピエロって感じだが」


『問題は、ソフィアラお嬢様にも危害が及ぶ可能性があるということです。

お嬢様を守るのはあなたの役目ですが、おそらく相手は優秀な暗殺者。

あなた一人で守りきれるとも言い難い』


「そりゃそうだけどよー」


『殺人鬼対策でクラス毎の生活が始まっているかとは思いますが、それでも懸念が消えたとは言い切れません。

あなたの隣で笑い合っている誰かがその殺人鬼、なんてことも考えられるのです。

そこで、やられる前にやれ、ということであなたの出番です。

あなた一人であれば、あの魔法がある限りすぐに死ぬことはないでしょうし、あなたに与えた仮面があります。

闇属性魔法と併用すれば、夜間の行動でも顔までバレるということもないでしょう。

いい感じに殺人鬼をやっちゃってください。

もし無理なら、その殺人鬼が誰かというところくらいまでは調べてください。

1週間後、犯人が誰か分かっているか否かの旨を記した何かを、机の引き出しにでも入れておいてください。

こちらで回収しますので。

相手がわかれば対処のしようもあります。

それでは、良い学園生活を!

あなたの愛する道化師より。敬具』


「闇魔法も練習してるが、そんなに隠密が自在に出来るほどじゃ無いぞ?

影移動はそこそこ出来るようになったけどよ。

っと、まだ続きがあったか」


敬具からだいぶ空けて、まだ続きの文章があるな。


『追伸、役に立つ闇魔法をあなたにお教えします。

引き出しに入れておいたので、役に立てていただければ幸いです』


これが最後だったようだ。


机の引き出しを開けると、見覚えのない封筒。


そしてその中に一枚の紙。


そこにはデカデカと一つの魔法陣が描かれている。


「まさか、びっくりさせようとして、使った瞬間に恐ろしいことが起こるわけじゃないよな……?」


あいつに関わると、何もかもが信じられなくなる。


「ひとまず覚えるか」


しっかりと時間をかけて記憶領域にその魔法を擦り込む。


目を瞑っても容易に思い浮かぶ程になったあたりで、試しに使ってみる。


「ロード、ナイトアイ……ってなんだ!?」


薄暗い部屋の中が、パッと陽が差し込んだように明るくなった。


自室前の共同スペースの魔光灯はすでに落とされていたが、ドアを開けて覗き込んだところ、かなり明るい。


「こりゃすげぇ……!」


若干明るさが少なくなっているところが本来影がある場所なんだろうな。


その辺はしっかり区別して見ておかないと、バレかねないからな。


「んじゃ、早速やるか。

ロード、シャドウダイブ」


トプン、と俺の身体が足元の影に沈む。


影による移動方法はいくつかある。


まずはこのように沈んだ状態で、これ自体を動かしながら移動する方法。


沈んだまま移動できるため、影が動いていることさえ見られなければ一番安全な移動方法だ。


長距離移動にはかなり時間がかかるが、ゆっくりと這うような感じで影を進めることができる。


鈍重な亀の如きスピードだが、今の俺の力量ではこの程度だ。


次にリバーがやっていたような遠距離移動方法。


彼が使っていたシャドウスワンプは離れた位置に自分の影を広げてそこに飛ぶ方法。


飛ぶというのは少し語弊があるか。


影魔法は基本、離れた位置に影を作ろうとも全てが繋がっている。


直接目に見えた繋がりはない。


地下で影同士が繋がっているというのが一番イメージしやすいだろうか。


ただそこに明瞭な繋がりが見えないだけで、影と影の間を魔法的に壊されればリンクが解除される。


高威力の攻撃魔法や、魔法を断ち切る魔剣、そして俺の防陣のような魔法で触れることなどで対処は容易だ。


初見では自由自在な移動方法に見えるがそうではないのだ。


影魔法に詳しければ対処も容易だとリバーは言っていた。


リバーのシャドウスワンプは、広範囲に影を広げることで相手の注意を様々な場所に誘導する目的があると言っていた。


あとは敵を引きずり込む目的でも使える。


俺が最初リバーに連れられて闇物資の搬入先に案内してもらった時、手を繋いで影に沈んだのを覚えているだろうか。


自分の影には基本的に自分しか入れないわけだが、自分が許可して体の一部にでも触れた状態であれば他者でも問題なく入ることができる。


しかし自分が許可しない者を引きずり込んだ場合、相手にとっては影の中はいわば水中のようなもの。


自在に動ける自分と、何もできない相手。


暗くて何も見えず、呼吸もできなければ掴める何かすら無い。


確実な殺害方法らしい。


影を通して死体を遠方に捨てたり、魔法を発動している間は中の物体は維持可能なので大変便利だそうだ。


そこで思いついたのが収納魔法としての応用。


ただその場合、発動時には闇属性を使っていることがバレる危険性があるので、いつでも使えるというわけではない。


維持にもマナ消費があるしな。


死体は物としてカウントされるため中に封じていられる。


生物は触れていなければ外に弾かれてしまうため、人間をしまっておくことはできない。


まぁ、そんなことができれば軍勢を引き連れられるし強力すぎるってもんじゃ無いな。


ハイレベルになるほど、実戦等での使用は難しくなるだろう。


今は隠密行動スキルとして使用しつつ練度を上げていくか。


「んじゃま、早速スタートだ」


影に沈んだまま影だけを動かして進む。


そのまま閉じた扉の下を抜け、共同スペースに出る。


影魔法のいいところは、わずかな隙間さえあれば通り抜けられることだ。


寝る時間ということもあって、暗がりの中には誰もいない。


おー、見える見える。


ナイトアイ状態の俺からしたら真昼間みたいな景色だけどな。


そのまま俺は誰にも会わないまま演習場も抜け、外に出た。



            ▽



「こんな時間に、何人ここを出ればいいと思っている」


今ので三人目だ。


セアドは自室でひとり呟く。


殺人騒動もあって、各クラスの出入りには警備が施されていた。


各クラスの教員は生活圏の出入りを感知する魔道具を持たされている。


と言っても、誰かを特定するまでには至らない、簡易なものだ。


そんなものでは大した効果もないだろうと内心警備の甘さに不満はあるが、即席の施設なので仕方がない。


そんなことなら自分がその辺りのシステムを組んだ方が良いだろう。


夜間の出入りが横行するようなら考えてみるか。


流石に勝手に出入りしている者まで面倒は見きれないし、そこは自己責任だ。


セアドはそんな事を考えつつ自身の作業に戻った。



            ▽



外も真昼間とはいかないが、夏の明け方のような明るさだ。


これなら人がいても相手から捕捉されずにこっちから先に見つけることは容易だな。


しかし誰がどこから見ているか分からない。


ナイトアイを使える存在がこの学校で俺だけってこともないだろう。


後天的に発現するのが闇属性なら、誰が持っていてもおかしくはない。


俺は影に潜んだまま進む。


どこに向かっているわけでもないが、とりあえず見晴らしの良い場所に陣取って観察すっかな。


こういう調査任務みたいなことも初めてだ。


殺人鬼とはやり合いたくもないし、隠密行動を心掛けるかな。


そうして俺は校舎棟にやってきた。


一番高い建物といえばここだ。


そのまま影は壁面に至る。


影魔法は地面や壁面などあらゆる場所に設置可能だ。


そのため潜んだ状態であれば壁面すら登ることが可能だ。


難なく俺は屋上にたどり着いた。


途中顔だけ出して下を見たけど、なかなかの高さにびびった。


登ってる最中に魔法を解除されたら大変だな。


というか、影を屋上まで伸ばすか、スポットを屋上に設置して移動したら良かったのか。


あーあ、今更ながら気がついた。


横の移動より、縦の移動のほうが効果的ってことか。


練度を上げて、横移動でも縦横無尽に動けるようになりたいな。


「ひとまず屋上には誰もいないな……」


目だけ出して周囲を見渡し、問題がないことを確認したうえで影から抜け出した。


しかし仮面で変装してるとはいえ、屋上に立ち尽くしていては目立つからな。


結局また影に身を隠す。


影から顔だけ出して、壁面にへばりついたりしながら観察を続ける。


「分かっちゃいたけど、暇だ。

それにいきなり収穫なんかないよな」


一体これを何時間やってたらいいんだ?


待つこと数時間。


時間も深夜に突入している。


校舎や図書館方面にも足を伸ばしてみたりしたが、周囲を警戒し続けないといけないという俺のストレス値がマッハだったので、校舎棟から観察することだけを続けていた。


収穫は、あるといえばあった。


人の出入りが見られたのは各生活圏からのもののみだった。


その全てが男女のカップルだった。


くそが。


よくもまぁこんな危険な時に出入りするもんだと思ったが、それはそれでお熱いカップルにはスリリングで楽しいのかもしれん。


今も木陰に隠れてイチャついてチュッチュしてるカップルがいるが、ナイトアイもあるからこっちからは丸見えなんだよな……。


しまいには性行為に及ぶカップルまでいるし。


もちろん、しっかりと見届けさせてもらった。


だけど青姦は変なバイ菌をもらってくる可能性があるからダメだぞ。


あ、でもクリアの魔法があるからいいのか。


つくづく魔法は便利だ。


今度は映像を記録する魔道具でも探しにいこう。


そんな感じで初日の調査は終わった。


……いいのか?



            ▽



「ふわぁ……」


欠伸が漏れまくる。


「クロ、どうしたんだ?

寝不足か?」


「ああ、昨日はなんだか寝れなくてなぁ」


今は夜間の調査のことは伏せておくか。


実際は色々見たせいで悶々とした気持ちを抑えきれず眠れなかった、ってのが真実なんだけどな。


「環境が変わったし、それも無理はないだろう」


ガルドが都合のいい解釈をしてくれた。


「眠れないならうちの部屋に来れば良かったのに。

ずっと待ってたんだぞ!」


みんなアルのこの感じに慣れてしまったのか、スルーしつつ食事を口に運んでいる。


今は食堂で朝食の最中。


授業がないため制服を着ている者はほとんどおらず、動きやすいスポーツウェアだったり寝巻きでやってきている者もいる。


ふと目の前のアルに目をやる。


今日のアルはTシャツにホットパンツという、なかなか男心をくすぐるスタイルだ。


Tシャツは結構ピチピチなのか、かなり胸の形が際立っている。


普段抱きついてきたりした時に分かっていたことだが、かなり胸があるんだよな。


ああ、いかんいかん。


朝から何を考えているんだ。


これだけ男女の距離が近い環境下で生活したらカップルが性行為に走るのも当然か。


学業が疎かになるのもうなずける。


薄着の女子は先ほどから多数散見している。


そういう女子が近くを通るたびに、俺を含めた男子たちは目移りするわけだ。


いやぁ、眼福眼福。


「とか言いながら、すぐ寝たんだろ?」


「実はそうだな!

昨日は試合をいっぱいしたから疲れてぐっすりだ。

クロ、怪我はもういいのか?」


「別に動かしても違和感はないな」


「じゃあクロとはまだ試合やってないし、今からやろう!」


「待て、まだ食事中だ。

それの起きたばかりで、頭もそんなに働いてない。

体力づくりのランニングとかもせにゃならんし、やるとしても昼以降だ」


「えぇー、うちは早くクロとヤりたいぞ?」


何をだよ、とは言わない。


公衆の面前なのに、こいつは平気で色々言いそうだもんな。


「トレーニングのやり方とかはガルドに任せるが、いいか?」


「ああ、構わないぞ。

と言っても、軍でやっていたものに自己流のアレンジを加えた程度のものだ。

オレは毎日やっているから慣れたが、最初のうちはなかなかキツいはずだ」


「まぁ辛くない訓練なんでないしな。

みんなでやるから乗り切れるってもんだ」


「あとは皆さんいい具合に各属性に分かれてますので、それぞれの戦い方などを教え合うのもいいかもしれませんわね」


「実戦もやらないといけないし、まじで時間足りないな。

腕試しまでに間に合うのか?」


「間に合わせる必要はないわ。

そこまでやり切った結果を見せつければいいのよ」


「お嬢様、それは確かにそうですね」


「時間は有限、食べ終わったらトレーニングなんだよ」


「どうしたオリビア、急にやる気だな」


「今日は確実にクロをぶちのめすんだよ」


「昨日のこと根に持ってんのか?」


「私はそんなにちっさい人間じゃないんだよ。

当面の目標がクロを一方的にいじめられるようになることなんだよ。

そのためにトレーニングは欠かせないんだよ」


身長は小さいけどな。


「あと今、クロは身長のこと考えたから、確実に殺す」


「心を読むんじゃない」


「では皆さんそろそろ食べ終わったことですし、始めていきましょうか」



            ▽



ガルドによるブートキャンプばりのトレーニングを終え、汗を流すために一旦解散となった。


クリアの魔法で綺麗にしてもいいんだけど、実際にシャワーを浴びたほうが身も心もサッパリするというものだ。


「クロカワ」


セアドだ。


どうしたんだろうか。


「はい、何でしょうか?」


「昨晩長時間外に出ていたが、何をしていた」


ヤッベ、バレてんのか。


下手な嘘はやめたほうがいいな。


「ま、魔法の特訓をしていました」


間違っちゃいない。


闇属性魔法を使える機会って、夜間くらいしかないからな。


「そうか」


あ、それでいいんだ。


「だが殺人も起きている現在、夜間は危険だ。

演習場を使えば良いだろう?」


「えっと、先生は口が固いですか?」


「私は誠実な人間でありたいと考えている。

それに研究者は口が固いと評判だ」


「そうですか、ではちょっとこちらへ……」


セアドを自室に案内する。


確実にドアが閉まっていることを確認して、魔法を発動する。


「ロード、ナイトアイ」


これを見て、セアドの目が少しだけ大きく開いた気がした。


「闇属性を特訓するのはなかなか難儀でして……」


「なるほどな」


「えっと、驚かないんですか?」


「使える種類が5でも6でも大して変わらないだろう。

むしろそうではないかと思っていた。

クロカワ、今まで倫理を大きく逸脱する罪を犯したことは?」


「え、な、ないと思います。

気づいた時には全属性使えていたので」


「ふむ、その様子では腕試しの相手にも困るだろう」


「そうですね、まだ決めあぐねてますね。

全属性分の相手を揃えようと思うとなかなか困難でして」


「では、私が相手をしてやろう」


「え?」


どういうことだ?


「なんだ、不服か?」


「いえ、でも、先生が学生の相手をするってできるんですか?」


「一年生で教師を相手に選ぶ者はまずいないが、可能だろう」


「そ、そうですか。

じゃあお願いします」


「そして私との戦いでは、闇属性以外の全ての属性を使って戦ってくれ」


「先生がそう仰るのであれば、了解しました。

でもどうしてですか?」


「私の開発した魔道具の性能実験でもある。

それなら納得か?」


「そういうことですか。

じゃあこっちからもお願いがあります。

今後何か研究で必要であれば俺を使ってください」


良い魔道具があれば、手に入るかもしれないしな。


「魔道具技師志望……ではないな。

何か思惑があるのだろう。

そう言うのであれば使ってやろう。

では今後の日程は追って伝える。

その日まで仲間との訓練に勤しむことだ」


そう言ってセアドは去って行った。


「これは思ってもみない収穫だな。

セアドは未知数だが、恐らく心おきなく戦えそうだ」


ランゼ先生もセアドは優秀って言ってたしな。


これはさらに特訓に熱が入るな。




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