第83話 独善の極み。
美女たちを引き連れて、俺は王都を歩く。
ああ、今。
このホーオーは、清浄の都となっている。
汚らわしき男ども『ウンコを除く』は、
1人もいないからね。
俺の掲げた、崇高な理念。
『ウンコ・フェミニズム』は、
女尊男卑(ウンコを除く)を
基本テーマとしている。
だからさ。
男どもは全員、奴隷だ。
(ウンコとオーちゃんを除く)
奴隷の仕事に、生産性は期待できない。
奴らには、不毛の荒れ地にて、
不毛な開墾を続けさせている。
ぷぷぷ。
何年がんばっても、
草の芽1つ出る見込みもないんだぜ。
対する女性は、みんな尊厳ある人間だ。
女性の仕事には、生産性が期待できる。
田畑を耕したり、商店を経営するのは、
全て女性にさせている。
ちなみに、これら、
『経済活動に関する仕事』の全てはさ。
非美人『美しさ指数1万以下』の方たちが
することになっている。
誠に心苦しいことだが……
美人たちには、彼女らにしかできない、
崇高な仕事があるのだ。
それは、『ウンコに関する仕事』である。
まず、朝。
俺に、お目覚めのチューをする仕事。
これを非美人にされるとさ。
その日ずっと、何もする気が起きなくなる。
次に食事の時。
基本的にウンコはさ。
美人の作った飯でなければ、食べる気が起きない。
加えて、美人の持つスプーンで、
「はい、ウン公様。あ~ん」
と言って、食べさせてもらわないと、
全ての食物が喉を通さない。
そして、就寝の時。
ウンコ、あまり寝付きが良くないので、
『美女100人』から
子守歌を歌ってもらわないと眠れない。
最後に、日中活動の時。
ウンコは、ウサギ並にデリケートだからさ。
美人がいつもそばにいてくれないと、
寂しくて死んじゃう。
最低1000人はそばにいてくれないと、
死んじゃうんだ。
なので、現在。
俺のそばには、1000人の美人がいる。
ヒャッホ~!
俺、マジイケメン。
超良い気分。
なのにさ。
いきなり路地裏から、醜男が突進してきた。
「ウンコ、くたばれやぁあああ!」
醜男はドスを持っている。
ウンコ、大ピンチ。
あわあわ……どうしよう?
なんてね。
ぷぷぷ。
「ウン公様、危ない!」
俺の前に、美女の壁が出来上がった。
ドスを持った醜男は、
『男の悲しい性』で、
美人を傷つけるのを一瞬ためらった。
その隙をつき、美女軍団は醜男をタコ殴りにした。
「「「ウン公様の敵! 即ち全女性の敵!」」」
醜男は動かなくなった。
正直、このまま死んで欲しい。
でもさ。
醜男の死臭で、この理想郷が汚れるのは嫌だ。
なので俺は、寛大な処分を下す。
「死なない程度に薬草を食わせて、
奴隷小屋に送り返しといて」
美女軍団は歓声をあげた。
「「「きゃああああああ!
ウン公様、お優しいぃいいいいいい!」」」
そうだよ。
俺は優しいんだよ。
だからさ。
女性たちの労働時間は、
フレキシブルで短時間労働なんだよ。
今、はべらせている美女たちだってさ。
1日3時間労働で、8交代制なんだよ。
それがわからないのかな。
最近、醜男どもが、よく暗殺しに来る。
でも、無駄だよ。
イケメンには、鉄壁の美女シールドがあるから。
それにさ。
美女シールドが万が一、突破されてもね。
俺が今着ているのは、
『真銀不滅の鎧』なんだ。
ミスリル製でさ。
伝説のドワーフ匠が作ったものでさ。
値段は300万Gなんだ。
この鎧。
最強の防御力を誇るのに、
薄くて軽くて、着心地抜群。
しかも、超カッコいいんだ。
だから、俺は寝ている時も、これを着ている。
よって、ウンコの暗殺は不可能。
それがわからない劣等種どもは、
やっぱり滅びる運命なんだね。
ヒャバババ! ヒャバババ!
超笑える。
でもさ、今朝。
アゼレアのへそくりが底をついちゃった。
やっぱり、美女1人に、
『1日3万G』のお小遣いは多すぎたのかな。
いや、そんなことはないよね。
だって、美女たちにはさ。
ウンコのために、美を磨く義務があるんだもんね。
だから、ダイヤのネックレスも、
絹のドレスもさ。
『1日身につけたら、使い捨てる物』
として必要なんだ。
でも、どうしよう?
国庫も空だし。
税収もさっぱりなんだ。
国一番の企業である、
『ガルドグループ』もさ。
そこら辺のオバさんに経営を任せたら、
倒産しちゃったし。
ああ、このままじゃ、美女軍団を養えないよ。
仕方がない。
このイケメンが一肌脱ぐとするか。




