第114話 伊達。
仲間たち(魔族)の元に戻るや。
俺は早速、超魔法を唱えてみせた。
「ファイナル・ファンタジック・フレア」
すると、
ウンコが召喚した七色の炎の美しさにさ。
皆が目を奪われ、言い争いが止まった。
その間にさ。
俺は皆に、神から力を授かって、
最強になったことを説明した。
過激派たちから、歓声があがった。
「「「よし、
これで人間どもを抹殺できるぞ!」」」
穏健派たちも、活気づいた。
「「「確かにこれなら、新天地を探すよりも、
戦う方がいいかも!」」」
こうして、魔族たちの意見は統一。
俺たちは人間どもと戦うことになった。
「「「いつでも突撃準備はできてるぜ!
リーダー!」」」
と魔族たちの士気は最高だ。
だが、ウンコは言った。
「人間とは、俺独りで戦う。
お前らは都市に戻れ」
「「「なぜだ、リーダー?
水臭いじゃないか?」」」
という魔族たちの問いに、
「俺は、仲間が死ぬ所は見たくない」
とウンコは答えた。
天から、神様の声が響いた。
「ウンコよ。神は反対じゃ。
ここは魔族たちと力を合わせて、戦うべきじゃ」
「「「そうだ! 邪神の言うとおりだ!」」」
ぷぷぷ、幼女の奴はさ。
魔族たちにとっては、邪神らしい。
でも、幼女は短気だから、大変だ。
無数の雷が落ちて、死人が出るかもしれない。
俺はそう戦慄するも、
意外にも神様は怒らなかった。
神様は冷静な口調で、ウンコの説得を続ける。
「そうじゃ。魔族たちの言うとおりじゃ。
独りで戦うなどと寂しいことを言うな」
でもさ。
ウンコは意見を曲げるつもりはない。
「ごめん。神様。今の俺には、
仲間の血が流れることはさ。
1滴であっても、耐えがたいんだ。
それに……」
ウンコは遠い空を見すえながら、言葉をつないだ。
「きっと、兄貴でも同じことをするはずだ」
「「「ウンコのくせにカッコつけやがって……」」」
魔族たちはそう言うとさ。
程なく、納得してくれた。
「「「わかった。ウンコの好きなようにしな」」」
だが、神様は納得してくれなかった。
今も、断固反対し続けている。
「絶対に、神は反対じゃ!」
「反対じゃから、反対なのだ!」
実は神様は良い奴なのかもしれないと、
ウンコは思った。
だってさ。
「独りで戦ったら殺すぞ、ウンコ!」
そこまで、言ってくれるんだよ。
もしも、戦いに敗北した場合。
ウンコは、フルボッコされて、
死ぬよりも苦しい思いをするだろう。
そんな思いをさせるくらいなら、
今のうちに死なせてやった方がいい。
そこまで、神様は思い詰めていらっしゃるのだ。
そんな優しい神様を納得させるために、
ウンコは言った。
「神様、貴方の作った最高傑作である、
このウンコを信じて下さい」
「ふん、もうどうなっても知らんぞ」
神様はそう言うと、
それきり、天から声は聞こえなくなった。
「ミーニャを頼むぞ」
「「「ああ、わかった。ウンコ」」」
それが、俺と仲間たちの最後のやり取りだった。
ミーニャと魔族たちは、
『兄貴の遺産(金貨と食料)』を持って、
人間どもの要求に従い、
都市の中に戻っていった。
今、俺は英気を養うために、
パンを頬張っている。
『永き因縁の決着をつけよう。
荒野にて待つ。ウンコ』
と書かれた果たし状は、
既に人間どもに届いているはず。
人間どもは今頃、
『ウンコのくせに身の程知らずな』
と笑っていることだろう。
だが、お前らは程なく、
ウンコの真の恐ろしさを知ることになる。
吠え面かきながら、
訳もわからず瞬殺されるのだ。
命乞いしても、絶対に許さないぞ。
老若男女、健病問わずに皆殺しだ!
「ヒャバババ! ヒャバババ!」




