創世記 -参-
「新たな種」の「繁殖能力の強化」にあたり、
「アダム」と対になる存在の創造が行われた。
「アダム」と同じ「新たな種」でありながら、似て非なるモノ。
月の王は新たに生まれた「地球の子」を「リリス」と呼んだ。
月の者は「アダム」と「リリス」にそれぞれの役目を与え、奪った。
即ち、「アダム」には「子を宿らせる種子を作る役目」を与え「子を宿し生む役目」を奪い、
「リリス」には「子を宿し生む役目」を与え「子を宿らせる種子を作る役目」を奪った。
こうする事で、「繁殖の過程を簡略化させる」のが月の者の狙いであった。
「リリス」が生まれて暫くすると、二体は繁殖行為を始めた。
しかし、「リリス」が子を宿すことは無く、繁殖は難航を極めた。
何故なら「リリス」にはある重大な欠陥が有ったからである。
「リリス」は「アダム」に似せてではなく、再び「月の者」に似せて創造されたのである。
さらに、急遽創造したこともあり、
「アダム」ではなく「月の者」寄りに生まれてしまったのである。
「リリス」は「『アダム』と同じでありながら、その存在は限り無く『月の者』に近かった」。
それは「『アダム』と『リリス』との繁殖行為が、
『新たな種』と『月の者』とが繁殖行為をするのと同じ」である事を意味していた。
故に、「アダム」と「リリス」との繁殖行為はうまくいかなかったのである。
そして。
さらなる問題が起きてしまった。
「リリス」と「月の者」とが繁殖行為を行ったのである。




