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第81話 伝家の宝刀THE土下座

百合のお香の甘い残り香が完全に消え去った頃…

ぴっちりキャッスルの外…それもルヴィン草原の一角で…

~ルヴィン草原~

そこには…地面に額を擦りつけて土下座している二人の男がいた…

ハク「……」

アス「…………」

そう百合のお香の主犯者であるハクとアスである。

ハク「………………」

アス「……………」

その正面に立つのは…腕を組んで

それはそれは明らかに機嫌の悪いプリセラを筆頭にした女子達であった…

プリセラは静かに怒り…

モエはもはや女王様のように怒り

オレジは笑顔で底知れぬ怒りを…

そしてシズクは涙目の怒りを…

モエ「ねえハク」

ハク「……………」

モエ「どうせなら、あのお香をアンタたちにも焚いてあげたかったわ…」

ハク「……それは……本当にすまなかった……」

アス「理論上…俺たちは対象内だと思ってたんだが……判断ミスだな」

オレジ「理論的に反省してる風だけどさー?正直土下座で済んでるだけ温情だからね?」

ハク「…普通ならどうなるんだ?」

オレジ「普通だったら厨房出禁か…顔面にフォークや鋭いナイフが飛んでくるよ?」

アス「……それは理解している」

シズク「やっぱり……女性をからかうから…男の子なんですね……」

プリセラ「……アンタ」

ハク「はい…」

プリセラ「仮にも王子でしょ?それが女の子にあんなものを……」

ハク「……亡国の…な」

プリセラ「……まったくですわ…」

モエ「もう……今回はこれで許すけど」

オレジ「次はないからね?実験するなら自分達でやりなさいよ?巻き込まないでね☆」

実験するなら自分でやりなさい」

シズク「信頼しているんですから…その女子達からの信頼をちゃんと大事にしてください」

ハクとアスは同時に頭を下げた

ハク&アス「「本当に肝に銘じます。すみませんでした」」

プリセラ「……次…今度変な研究したら…覚悟なさいですわ」

こうして女子四人は城へ戻っていった…

そして二人ルヴィン草原に残されたハクとアス

アス「…フッ…成功だな」

ハク「おいどこがだ」

アス「お前がいてくれるから悪友でいてられる」

ハク「悪友って…お前な…」

アス「まあ欲があれば悪友の枠があと一人は欲しいがな」

ハク「どうだろうな…」

ハクとアスの近くで銀狐が鳴く

銀狐「キィ……」

ハク「お前も慰めているのか?」

アス「そんな訳ないだろ」

ハク「だな」

銀狐「キィッ!!」

その日の夜…

ぴっちりキャッスルのハクの個室。

~ぴっちりキャッスル2階・ハクの個室~

ハク「プリセラ、わざわざ来てくれてありがとうな」

プリセラ「おーっほっほ!!そりゃあ王家のつながりの幼馴染の頼みですもの。来ない理由がありませんわ」

ハク「それはありがたいよ」

プリセラ「……この先の未来」

ハク「…この先の未来?」

プリセラ「ハクは…ルヴィン王家を復活させるおつもりなのかしら?」

ハク「そうだな…もしも…それを本気でやるなら…最善の策があるけど聞くか?」

プリセラ「それはどんな策ですの?」

ハク「プリセラ。お前を嫁に迎えて結婚して…未来へルヴィン王家を継ぐ」

その瞬間だった…

プリセラ「…………っ!?」

プリセラが一気に赤面する…

プリセラ「な…ななな……は…恥ずかしいですわ!!ていうか…冗談ですわよね?」

ハク「いや冗談じゃないけどプリセラ君が妃にふさわしいからさ」

プリセラ「い…いきなり何を仰るのですの……心の準備というものが……けれど…」

ハク「けれど?」

プリセラ「モエたちの気持ちも…ありますのよ」

ハク「…続けてくれ」

プリセラ「彼女たちも…貴方を想っている……それを無視することはできませんわ」

ハク「……そうなんだよな…モエの気持ちも分かるし…オレジもシズクも…今後更に増えるし…その中から選べって言われてもな…」

プリセラ「……そもそもですわ」

ハク「そもそも?」

プリセラ「ハク貴方はわたくしと同じく王の血脈を持つ人間、王とは選ばれる者ではなく…人を抱える者」

ハク「つまり…その答えは?」

プリセラ「ですから答えは一つですわ!!」

ハク「つまり?」

プリセラ「ハーレムにすればよろしいのですわ!!」

ハク「はい!?」

プリセラ「未来のルヴィンの王として…全員を幸せにする責務を果たせばよろしいのです!!」

ハク「なぁプリセラ……王の理屈って…そういうものなのか!?」

プリセラはいつも通り高笑いして言う…

プリセラ「王の理屈として当然ですわ!!優柔不断では王は務まりませんもの。全てを背負う覚悟こそが…王の器ですわ!!」ハク「…まいったな…けどそれがプリセラらしい答えなんだな…」

プリセラ「覚悟なさいハク!!未来の王として…そして…わたくしの伴侶候補として」

ハク「ああ…(仮に結婚した場合尻に敷かれるなこりゃ…)」

夜のぴっちりキャッスルに…

新たな運命の歯車が静かに

確実に噛み合い始めていた…


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