第79話 これは運命なんだ
~ぴっちりキャッスル外側~
ハク「…以上だ」
モエ「……そんなことが…あったのね」
ハク「ああ…」
モエ「ハクが城を持っていて…王族と対等に話していた理由……全部つながったわ…」
オレジ「…子供の頃に…あんな悍ましい地獄を見て…それでもハク達は生き残ったから…今のぴっちりキャッスルがあるんだね」
ハク「そうだなオレジ」
シズク「だから…この城は"拠点"だったんですね……逃げ場じゃなくて…ハクさんにとっての守る場所だから…」
ハク「ああ…」
アス「それに昔の俺たちは…ぴっちりスーツを与えられたんじゃない…選ばれたんだ」
プリセラ「わたくしたちが…またここに集ったのも……偶然ではありませんわね…」
ハク「そうだな…これは運命なんだ」
アス「運命か…いい響きだな…」
モエ「ねえ…ハク」
ハク「……なんだよ?」
モエ「あなたは…過去の王子じゃない」
ハク「…まあ続けてくれ」
モエ「今のあなたは…ぴっちりキャッスルの主で私たちの仲間よ」
ハクとモエ以外の四人も頷く…
ハク「……そうだな」
白いぴっちりスーツの胸に
かつての喪失も誓いもすべてを抱えたまま
ハク・ルヴィンは…
"過去を語った男"から…"これからを導く男"へと戻ってきた…
ハク「しかし…おかしいと思わなかったか?」
モエ「どういう事?」
ハク「過去の魔王軍はスカイ・レインスターという一人の勇者のパーティによって壊滅した」
アス「記録上も…辻褄は合っている」
ハク「ああ。王家の文献…各国の記録…ぴっちり女神の言葉…すべて一致している」
オレジ「そっか!!」
ハク「ああそれなのに…現代にも魔王軍が存在している」
モエ「……確かに」
ハク「壊滅したはずなのに…今も各地で活動している」
オレジ「それって……名前を騙ってる別組織とかの話じゃなくて?」
ハク「違うな…」
シズク「その根拠はどうなんですか?」
ハク「奴らの特有の魔力波だ」
アス「……同一だな」
ハク「そうだ。城を滅ぼした古の悪魔…当時のルヴィン城を覆った瘴気…そして今、各地で確認されている魔王軍」
プリセラ「つまり…」
ハク「ああ…すべて同じ魔力波を放ってる悪のな…」
プリセラ「では……一度壊滅したはずの魔王軍が…なぜ今この時代に……?」
ハク「答えは一つしかない!!」
モエ「聞かせてよハクの推理…!!」
ハク「たぶん…魔王軍は一度も完全には滅んではいなかったんだ…表に出ていた軍は壊滅したただそれだけだ…だが…その根は地下に残ってたんだろうな…」
アス「つまり…今の魔王軍は…過去から連続して存在する"本体"と言ったところか…もしくは」
ハク「18年前のあの日…何かが"回収された"らしい」
モエは思い出していた…
オペリフェール遺跡の壁画の映像
金銀黒…そして白
モエ「……ぴっちりスーツと関係がある?」
ハク「だから俺は放っておけない」
オレジ「なるほどね☆」
ハク「ルヴィン砂漠を緑に変えたのも…新たなる拠点を築いたのも…初期メンバーを再び集めているのも……」
アス「続けてくれ」
ハク「これは偶然じゃない!!現代の魔王軍は何の因果かは……分からないが俺達ぴっちりスーツと出会った者を…多分必ず狙ってくる」
モエ「なら…私たちは?」
ハク「迷いなく…こちらも迎え撃つ。過去の因縁としてじゃなくて…今の時代を生きるものとして」
プリセラ「おーほっほっほ……ようやく面白くなってきましたわね!!」
アス「……ようやく引かれた同線が一本につながった」
ルヴィン草原の空の下…隠された真実は明かされ
物語は次の段階へと進み始めていた…




