体育祭だよ
1日48時間欲しい────────しんだ
「やぁやぁ御手洗黒くん。君はこの戦い、どう思うかね?」
木村ちゃん先生が黒の斜め横から迫り訊ねた。いつもと違って静かで知的な口調の木村ちゃん先生は、むしろ冷血な教官のようなイメージで怖く感じる。
髪を後ろで括って清潔感を出そうと努力した形跡が見られるが、少し髪がちょこんと上に飛び撥ね失敗していて、尚且つ着ているジャージがダボダボしていて、だらしない。
然れど、人は見かけに依らず。この人はこの風貌でエリートコースを歩んで来たというのだから。
「どう思うか、と問われましても。定義が広くて僕には分かりません」
木村ちゃん先生を眼と耳で認識した黒は数秒の沈黙の末に分からないと答えた。木村ちゃん先生は「定義が広いか······」と呟き、
「では問い直す。────殺すのと死んだフリするの、どっちが安全か答えろ」
直された物騒な質問に、聴いていた周りの者たちは青ざめた。
「なぜその質問を僕に?」
「質問を質問で返すな下郎。でもあえて答えると、お前が百戦錬磨の人間だと聞いてな」
「そうですね······その百戦錬磨の僕から言わせると、死んだフリがいいですね。でも、綾ちゃんが望むままに僕は働きますけど」
「おい戸室、お前は······どっち派だ」
木村ちゃん先生がこちらを向いて圧力をかけてくる。ならば、答えは一つしかなかった。
「わーいジェノサイドでしゅよー」と巫山戯気味に答えてあげた。
姫路が後頭部を殴ってきたが、事態はもう遅い。
「よぉっし!狩りの時間だッ」
木村ちゃん先生はガッツのポーズでクラスに宣言し、金持ち兼武闘派チームの闘いが幕を開けた。
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悪魔の兵器と成り下がった古志野は救護室に運ばれ、私は一時の休憩を取ることにした。
「はぁー怠い」
グラウンドから少し離れたベンチで寝転がる。 炎天下の木漏れ日が、風による木の揺れに合わせて形を変えて私にだけソーラービームを放つ。
一人は好きだが独りは好きではない、クズに多い思想の一つだと聞いた事があるがそんな事は私には関係ない。もし独りになれば自暴自棄にでもなってしまいそうな気がする。が、今は黒や稜葵、レイがいるのでそんな事もない。レイの場合はアホ神降臨後に登場したので楓夏のように私をよく思っていない可能性もなきにしもあらずだが、パンツを被る辺り寧ろ私を好んでいるような気もする。だからといっても被って欲しくなどないが。
のんびり癒されていると、近くで話し声が聞こえてきた。
起き上がって見回してみると、鈴木、じゃなくて、北山、じゃなくて、カボス、は果物だし······そうだ、米良大地だ、じゃなくて、目良大地が独り言をブツブツとブツブツしていた。
目良大地、黒髪のリーゼントに着崩した制服、そしていかつい顔、所謂、不良っぽいやつだ。
体育祭も省略簡略化······短くも少し本気出して書くと体力と時間がすぐに磨り減っ




