続き
続き(未公開)の続き
「それでは半年越しに調理実習授業回を始めまーす!」
木村ちゃんがエプロン姿でそう宣言する。
「飛び降り直後によくそんなテンションでいられるね······病院行ってて欲しいんだけど。てか出メタい······」
「生徒の丸焼きでもいいのよ?」
「こわい······どこぞの田舎学校並にこわい······」
「今回使用してもいい食材はヒヨコとウサギとドリアンです。調味料はどっからでも用意してどうぞ。ワキからでも、髪からでも、私からでも、どこからでもいいですよ」
「今気づいたけど先生から狂気を感じる······」と楓夏が感想を述べる。
「アンタには今までアレが普通に見えてたの??」
「ヒヨコにドリアン······どれも危険な食材ですね······」と稜葵が語る。
「倫理と嗅覚がハザードゾーンだもんね。まるでなに作ったらいいのやら」
「んー······カップ麺」とレイが答える。
「それは勝手に作ってて。それにしても、ヒヨコなんてどっから持ち出して来たんだか······。ベルゼのヒヨコ······うっ、頭が」
「授業前に犬肉とヒヨコ肉がどーのこーの言ってたけど関係あるかな?」と楓夏。
「あのフィリピン人はどこのエスニック料理を目指してる??」
「あっ!綾ちゃん緊急事態です!」
「どうした稜葵!」
「カルボナーラが出来てしまいました······」
「食材は何処から!?調理時間もおかしい······」
「教室の片隅に冷蔵庫があったのでそこから持ち出しましたけど。ちなみにこのカルボナーラはミカさん直伝────」
冷蔵庫をガチャっと開ける。
中には7本ほどの缶ビール、消費期限切れのキムチ、そして『木村さんのぶん』と書かれた消費期限切れのコンビニ弁当が······。そっ閉じ。
「なんやかんや言って、結局バーベキューが一番だと思うのですが!」と宣言してみる。
「△@B%¥шB¢я☆Q♯♭!!」とレイがカップ麺を食べながら述べる。
「食べるか話すかどっちかにしろ······」
「バーベキュー······?私聞いたことありませんけど······説明をば」と稜葵。
「まず道具を設置します。次に炭を置いてその上に鉄網と肉を乗せて火を付けます。最後に、隠し味にワインをかけます」
ボワッ!と大炎上。
「どきなさい!!」
姫路が横からドロップキックで私を跳ね飛ばし、消火器で火事を鎮火する。
「戸室さん!そこに正座!」
「えっとその······」
「せ い ざ!」
「へいオヤビン······」
「まったアナタね······こないだのモザイクといい今回といい!そもそも周りへの配慮から────」
「······へい······へい······すみません······」
「そのまま全てが燃えればよかったのに」と木村ちゃん。
「なぜ教師を目指した??」
「先生にも先生なりの考えでもあるのでしょう」
「基本思想から先生でない人の考えとは」
「あっ!綾ちゃんとんでも事態です!」
「火事よりトンデモな事態は無いと思う」
「満漢全席が出来ました······」
「トンッッデモない!!」
「どれどれ、先生にも食べさせてご覧よ」と木村ちゃんがフォークとナイフで食事を始める。
木村ちゃんはモグモグした後、笑顔で稜葵の手を取り、「ウチに来ない!?」と述べる。
「生徒に何言ってんの?」
「週2の時給十万でよろしければ」と稜葵。
「まんざらでもない!?」と姫路。
「いや、高い!!」
「あっ!綾ちゃん緊急事態だよ!」
「どうした楓夏!」
「さっきの天井から火が······」
「あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!」
「こんな事もあろうかと消火に適した有難いお水を用意しておいたよ!」とレイが容器を上へ振り上げて水を天井へかける。容器はカップ麺であった。
ボワッ!と大炎上。
「油は燃えるから燃える!!」
「トートロジーキック!どきなさい!!」と姫路がレイにドロップキックして消火器を以下略。
「トートロジーの相手が違う」
「そんな事を気にする余裕はどこから湧いてくるの?」と息を切らす姫路。
「あっ!綾ちゃんヤバみ極まりです!」
「どうしたセカンド稜葵!」
「消火器の粉で教室中の食材が天に召されました」
「食材を無駄にするなんて倫理がなってないわね」と木村ちゃん。
「学校で自殺はかる人に倫理を語られたくない」




