第56話 中編直前与太話
ピロピロ、デレレレッレレーテロリロテロリロ。
「うあー!もうほんとクソゲー!」
床に寝転がってネトゲお遊び。勿論のことスマホだなんて古臭いデバイスではない。ウェアラブルデバイス、イアゼウスパスというイヤーカフス型の国指定のVR端末だ。
私のイアゼウスパスは黒色。ちなみに、楓夏は赤、稜葵は水色である。ベルゼやレイが持っているところは見た事はない。端末は手に入れさえすれば誰でも使用可能だが、入手の際には国民権及び身分証明が必要なのでジパング外の人間は入手が困難だ。オセアニア自治区、主にメルボルンではその辺どうなのかは分からないが、少なくとも日本ではそうなっている。
「攻略サイト通りにやっても全っ然不可!不可!不可!!はぁーあ、マルチプレイ機能実施されないかなーあ。あーあ。」
RPGゲーム。ロールプレイングゲームはキャラのレベルなりなんなりカウンターストップさせても、そいつら用に流されたクエストに当たればレベル20で大魔王にエンカウントした気分にさせられてしまう。
「なーにが剣と魔法のファンタジーゲームだっての。虹の世界の方がまだ魔法魔法してるよ」
なんとなくキャラのステータスを開いてみる。
プレイヤー名『綾とり』レベルは100、職業は戦士、可能魔法は回復とステルス、スキル『根性』······etc。
他のキャラのも見ようとしたところ、1つ閃く。
「真似してみよっかな······」
私自身の能力はちょこっとばかし多いので、このゲームのステータスみたいに一度纏めてみようと思ったのだ。
名前:戸室綾 年齢:十八歳 職業:忍者
特殊能力:神道術······半径約10米能力範囲内で、増幅・生産。
劣化版肉体操作······人型を保ちさえすれば自身の体に限りあり大抵の事はほぼ全て可能。
使用可能魔法・魔術:四大元素系etc。特に風。ヒールは可能だが光闇系は基本不可。
技:増幅······既存のエネルギー量を増やせる。加速や倍力、圧力。
生産······読み込み済みの物体ならば魔法の如く作り出せる。やりようでは構成物質を抽出して出せる。
マグネゲート・バレット······生産で作った磁石でエキセントリック。
アイスダイヤ······氷魔術で凍てつかせた部位をダイヤで叩き割る。
ウォーターカッター······水圧で切る。水魔法イドロディービレを工夫したもの。
アーリア・エンペラトーレ······圧縮空気を使った風魔法における究極魔法。色々えげつない。
備考:パワー······A
スピード······A
体力······S
能力······S
魔力······S
熱耐性······B
電気耐性······S
物理耐性······A
斬撃耐性······B
毒類耐性······A
魔力(MP)······200くらい。5分で10回復。
1※アーリア・エンペラトーレは100くらい消費。
2※魔術に魔力なんてない。素質。ただ素質。
3※神道術と肉体操作は別ゲージ。
神道術(MP)······300くらい。5秒くらいで1回復。
1※割合は魔力と比較してである。
2※倍増は2倍で一分辺り20程消費。
3※生産は1瓩程で1程消費。
肉体操作(MP)······100くらい。2分あれば全回復。
※無理をしない限り常に満タン。
生産:身近にある食べ物以外は大体出せる。
※:ここまで全て直感。
「とまぁ、こんなものか。」
メモアプリに書き込んで満足してみる。
能力範囲は直径だと20米と、かなり長い。今日でも日々徐々に長くなっている。
電気耐性と体力は高いくせに熱と斬撃に弱いとかいう謎。ま、生き物だし仕様がないね。
それにしても、そろそろ食べ物も作り出したいところである。読み込み済みの食べ物は多いが、兎に角作れない。麦は作れど林檎は作れぬ。
「思い立ったが吉日。林檎の組成式を検索検索」
イアゼウスパスで林檎の構造を検索。仕組みを知っておいた方が作りやすいであろうという名案である。
C6H······やめよう。
「あーなるほど。塩が作れて砂糖が作れない理由はこれか······。」
麦も構造がとんでも吃驚だが······恐らく虹の世界で毎日食べていたから作れるのであろう。
よし、今夜からは大食い綾が誕生だ。




