第49話 インビジブルオブデス11
トリックオアデリート〜!
色々飛ばして略。
「うちの姪がいつも世話になっております。」
「いえいえこちらこそ。」
平井宣彦こと稜葵の伯父兼中等部3年の学年主任がパイプ椅子に座るなりお世辞挨拶をかましてくる。
「あの清掃員って本当は戸室さんの言ってた通り、情報屋さんだったのでは······?」と、姫路がこぼす。
「ほらほら。情報屋じゃない清掃員なんてこの世にはいないんだよ!」
「さっきは疑いまくっていたくせに······」
「昼休憩は少ないのだぞ?お二方さんら。姪の友人だから譲歩しているが、私は今こうしている間にも仕事が山積みになっているんだよ」
「はーいはい、学年主任さんは大変でご苦労さんでっす、と。それじゃあ本題。そちらの学年で片桐って子が虐め受けてんだけど、それどうよ?」
「虐めだ?片桐っていうのは1組の特待生の子だろう?そんなもの聞いた事ないぞ。」
「えー、天下の学年主任さんが知らない筈ないじゃないのー。」
「いいや、本当に知らない。うちの学年は、私はデスクワークに力を入れて、学年の情報は全て担任教師による報告という形で成り立てているのだ。私を挑発したって何も出やしないさ」
「ふーん。でもさ、私達がこうしてアンタに報告した限り、アンタには之を調査する義務が発生するよね?」
「義務ったってな······」
コンコン。と、何者かがドアをノックする。
すると、ガラガラっとドアを一人の少女が無許可に開ける。
「せんせーい!ホテルの予約できたよー!」
「こ、コラっ!人前でその事を言うなと何度も言っただろ!」
平井宣彦は少女の意味深な言葉に顔を真っ赤にして過剰反応を起こす。
「ごめんなさーい。あっ、今日の待ち合わせはいつものカフェね!」と言い残して少女はドアの向こう側へと逃げ去ってゆく。
「おおっとー?中等部の?教師が?JCと?ホテルの予約して?いつものカフェで待ち合わせ?」
「と、戸室さん!これって今すぐ逃げた方が······!」
「大丈夫大丈夫。これは追い風だよ姫路さん」
「お二方さん······こ、これは誤解だ。ホテルっていうのはメルボルンの高校受験のことで······」
「この学校からメルボルンに編入って何年前の話してんのよ。それにそれって私の兄が事故ったやつじゃん」
「戸室さんに兄弟がいたなんて初めて聞いたわ」
「それは兎も角、稜葵の伯父だからって私は容赦しないよぉ?口封じがしたけりゃ、きちんと言うことがあるよね?ほれほれ」
「な、なんでもしますから他言無用をお願いします······」
「よし、オッケー。放課後までに全て解決しておいてねー。さ、帰るよ姫路さん」
さて、片桐さんは私のプレゼントした髪飾りを着けているだろうし、軽く後輩ちゃん達に私の力を誇示してあげねばね。
というわけで、3年1組の目の前にある階段踊場で姫路さんと軽く組手をすることにしてみる。
「ねぇ戸室さん。」
「ん?なに?」
「これって効果あるの······?」
「やってみなきゃ分かんないってものよ。あ、もしかしてもっと過激なのがよかった?校舎丸潰しとか」
「ダメダメダメ!!っていうか甲賀だからって黒さんならともかくそんなの出来るわけないでしょう。」
「ところがどっこい。実は私は黒よりも強かったりするんだよねー。人は日々進化するっていうでしょ?」
「それ本当?一学期の空手の試合は私と互角だったのに?」
「ホントに本当。ってわけだから、本気でかかって来なよ。軽くいなしてあげるから、さ。」
「言ったわね?実は私も夏休みの猛特訓でかなり強くなってるの。せいぜい後輩を前に恥をかかないことね!」
カーン!と試合開始のゴングの音が響いた気がした。
本当に後々リライトするので許して下さいまし。




