表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

34/699

解除方法


「ユリナス、この女もうめんどくさいから適当に褒めておけ!」


 このお姫さんにこう言われるって師匠も相当だな。


「ややっ凄い可愛いです。師匠そのフリフリドレス最高ですよっ!! という訳で本題ですが、俺の姿変ですよね?」


「そそそうかぁ? 嬉しいのじゃ~。うーんむ、しかしユリナスの変化とな……? 済まぬギブアップじゃ全然分からぬ!」


 え? 本当に俺の事一年間ちゃんと見てましたか。


「分かりませんか、俺自分に【銀化】掛けちゃって銀ピカのままなんですよ!」

「あそっちか!」


 え、どっち? 他に何か俺突っ込みポイントありましたっけ??



「この女、ヤバイ上にバカっぽいのう?」


 お姫さんの小声の突っ込みが割と否定出来ない。師匠、こんな人だったっけ? もっと威厳がなかったかな。


「とにかく、この全身銀化の解除方法があるなら教えて欲しいんです!!」

「うむ教えよう」


 早っ師匠やっぱり優しい。


「どうすれば!?」


「うむ、まずは今から一人でこの【銀竜の洞窟】の隠された最深部に行くのじゃ! さすればそこに輝く銀の石板がある。それをまずは持って来るのじゃ……」


 なにやら師匠あの時の威厳が出て来たぞ、隠された最深部があったのか。


「分かりました師匠、今から早速銀の石板を持って来ます!」


 俺は走って部屋を出ようとする。

 ダダッ!


「待てい、今の話は嘘だぞっ。銀の石板とは何なのだ? 銀製なのか石作りなのかどっちか不明であろうが。師匠はユリナスが留守の間に、わらわを無き者にする気だぞ」


 え?

 ファニーの冷静な指摘が怖い。さすが王女、この子も肝がすわってるなあ!



「チッ察しの良いメスじゃ」

「師匠ーっ今の嘘なんですか?」

「見事な嘘であろう? では本当の解除方法を教えよう。それはこうじゃ! んーーっ」


 突然師匠は目をつむって唇を突き出した。こ、これは!?


「ファニー、これはどういう意味なの? 師匠頭痛か……」


 何故か師匠と姫が同時にコケた。


「分からんのか、これは呪いを解く為のキスであろう!」

「そうだぞ、ユリナスオヌシ勘が鈍い~~~」


 二人同時に突っ込まれる。あぁそうか……って、え!? 人間形態の師匠とキス、でも戻る為か。


「分かりました。俺、師匠の事別に嫌いじゃ無いし、感謝してるしどちらかと言えば好きだし、がんばってキスします!」

「え?」

(ドキーーンッ)


 あれ師匠、顔が真っ赤っかじゃないか! なんで!?


「なんとわらわの前でマジでキスするのかッ!?」


 覚悟を決めた俺にファニーは複雑な表情をしている。一応フィアンセって言い張っているから?



 ぎゅっ

 師匠の両肩に手を乗せる……あれ、割と柔らかいや。心なしか師匠もすっごくドキドキしてる気が。


「行きますよ師匠! んーーっ」


 俺も緊張しつつ目を閉じて唇を尖らせる。

 ぐいーん……


「はぁはぁ……ダメーーッ! やっぱこんなのダメじゃーーっ!! もっと二人の初めてのキスは神聖なのじゃーーっ!」


 ドバシッ!

 俺はえらい勢いで床に叩き付けられる。普通なら軽く死にそうだ。


「もうキスでも何でも良いからさっさとヤレーーッ!」


 とうとうファニーがブチ切れた。


「ふぅ仕方無いのう、うるさい小娘じゃ。とりあえず対象を触りながら解除と言えば良いぞ」


 え?


「それだけ? マジですかー、ユリナス解除!!」


 シュインッサ~~

 俺の銀色の身体は普通の肌色に戻った……

お読み頂きありがとうございます。

ブックマーク&☆星評価お願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ