第2話:呪を解く方法と雅美の狂気
次の日の朝、4人は図書室に集まっていた。雅美の呪を解くためだ。
「これは?」
麗奈が持って来た本は、『ホラーにはまったら・呪を解く方法』と書いてあった。
「『ホラーにはまったら』ってなあ、ただたんに趣味用の本だろ?」
龍が言った。4人が探しているのは、まじめな(?)歴史書や魔術書のようなものだ。
とはいえ、そんなものは図書室においていないものだ。片っ端から調べていっても、ほしい資料は1つもない。
「こうなったら、放課後図書館に行かないか?」
勇輔が言った。図書館に行けば、古い書物もたくさんあるはずだ。
「勇輔、ナイスアイディア!」
龍が言った。雅美は早くもとに戻りたくてうずうずしていた。
図工の時間、すごく苦労した。目はよく見えないし、色は分からない。しかし、麗奈が手伝ってくれたから、そこはなんとかきりぬけられた。
「麗奈、ごめんね。麗奈だって自分の作品を完成させていないでしょ?」
雅美は麗奈にあやまったが、麗奈をかえって困らせてしまった。
「でも、あの時私が悲鳴をあげなければ、雅美はこうなっていなかったはずだから・・・。」
麗奈はひどく悲しそうな顔をした。
「あ、そうだ!図工の先生なら狼呪について何か知っているかもよ!」
雅美は話を替えた。図工の先生は、大のホラーファンで、呪については学校一詳しい。
それに、霊に関係する困ったことがあったら、すぐに相談しろと自分でも言っている。(そんなことめったにないはずだが)
「そうだね。先生に訊こう。」
麗奈は簡単に話しにのってくれた。
「先生、狼呪って知っていますか?」
先生はそれを聞いて微笑んだ。
「ああ、知っているよ。狼に特徴や生態が似てきてしまう呪だろ。」
やっぱり知っていた。もし知らなかったら、勇輔と雅美が学校一になってしまうところだった。
「実は、雅美ちゃんが狼呪にかかってしまったのです。」
それを聞くと、先生は2人を別室に連れて行った。
「OK!狼呪ね。呪を解きたいんだろう?」
「はい。」
2人は同時に答えた。先生は狼呪の説明をしてくれた。
「狼呪は通常、獣や前世が狼だった霊からかけられる。また、かかるときと解く時に、体中に痛みや熱をともなう。」
2人の脳裏に昨日の出来事がよみがえった。
「雅美、確かあの時熱いって言ったよね。」
「うん。すごく熱かった。火の中にいるみたいだったよ。」
先生は話を続けた。
「解く方法は、呪がかかった本人が、呪に対抗できるほどの精神力をつければいいだけのこと。しかし、それが難しいのだ。」
その方法に2人は唖然とした。確かにそれは難しいことだ。
「他にはないな?」
先生が訊いた。
「はい、ありません。ありがとうございました。」
そう2人が言うと、
「ああ、また困ったら来てくれよ。」
と先生が言った。あとは余った時間で作品を完成させ、勇輔と龍にこのことを教えるだけだ。
この呪が解けるかどうかは、雅美本人にかかっているのだから・・・。
急に雅美の心臓が激しく脈打ち始めた。
「!?」
何だか意識が遠のいてきて、脳の活動が停止したようになった。自分はただ前を見つめるだけ・・・。
目の前にいる麗奈を襲い、傷つけたくなってきた。
「雅美?どうしたの?」
「ウガァッ!」
雅美は麗奈をイスから突き落とし、ひっかいた。
「キャッ!何!?」
周りが騒ぎ出したが、そんなことはちっとも気にならなかった。
「雅美、やめろ!」
龍の声が聞こえた。龍は雅美を腕を押さえつけたが、そんなのはすぐに弾き飛ばしてしまった。
「龍、大丈夫か?ここから離れろ!誰か先生を呼んで来い!」
クラスの1人が言った。
「先生はいない!職員室だ!」
こともあろうに、先生は図工室にいなかった。
「くそっ!・・・待てよ、これって狼呪のせいか!?」
勇輔が言った。
「・・・龍、俺が雅美を止める。その間に麗奈を保健室に連れて行ってくれ。」
「わかった。」
勇輔は、麗奈をひっかき続けている雅美に飛び掛った。
「雅美!聞こえるか?俺だ!勇輔だ!」
勇輔が雅美を正気に戻そうとしたが、聞こえていないような反応をした。
雅美は怒り狂ったように叫んだ。
「ワオーン!」
その隙を狙って龍が麗奈を助け出した。
「龍、ありがとう・・・。先生が言っていたんだけど、雅美の精神力が強くなれば呪が解けるって・・・。」
「本当か?じゃあ、どうにかして雅美の意識を呼び覚まさなきゃ!」
勇輔は雅美に何度もひっかかれたが、そんなことはちっとも気にしていなかった。
「雅美!雅美!」
雅美は勇輔の言うことを全く聞かずに、暴れ続けた。
「雅美!もうやめてくれ!」
勇輔が雅美の目を見た。一瞬沈黙が流れた。
「ユウスケ・・・。」
雅美が言った。いつの間にか暴れるのをやめていた。
「そうだ!俺は勇輔だ!わかるか?お前は雅美だ!お前の名前は雅美!」
「マサミ・・・。」
勇輔は雅美を引き寄せた。
「正気に戻るまでこうしていろ!またあばれかねないからな!」
雅美の鼓動がもとに戻った。
「雅美!大丈夫か!雅美!」
「ゆ・・・勇輔・・・?」
雅美はそう言うなり、勇輔の腕の中で気を失った。
最後の描写が、何だかよくわからなくなってしまいました・・・。読みにくくてすいません。
読者の皆様〜。ぜひ評価かご感想をください。m(_ _)m




