表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
7/8

第7話 『きみは誰?』



「じゃあここで、十円玉ゲェェぇぇムッッ!!!!!!」


 トイレに行って少しスッキリしたのか、顔色が少し戻った田中が人差し指を高くつき上げ、新たなゲームを提案した。


「十円玉ゲーム? 何それ」


「ルールは簡単。みんなに十円玉を用意してもらいます。俺が「はい」か「いいえ」で答えられる質問をします。その質問に対して「はい」だったら表に、「いいえ」だったら裏にして十円玉を置いてください。十円玉は誰のものかわからないようにシャッフルするので、誰が答えたかはわかりませーーーーん!」



「まずは~好きだった人と合コンで再会したことがある人!」


 俺は思わず噴き出した。なんだそのピンポイントな質問!


「いやいやいや、ないだろ」

「フィクションの見過ぎ」


 佐藤くんと鈴木くんがやいやいと田中に対してツッコむ。だが。



【結果:はい 5人】


「え!??? 打率高くね!???」


 佐藤くんと鈴木くんがおののく。俺が顔を上げると、秋葉と目が合った。秋葉は恥ずかしそうに口元に手を当てて、笑った。


「ちょっとエッチな質問しちゃお~~! ワンナイトしたことがある人」


「おい、田中酔いすぎだぞ!」

「別にいいわよ」


 俺が制止しようとしたら冬子がふん、と鼻を鳴らした。


【結果:はい 2人】



「おお~~~~~」と男性陣が声を上げる。

 俺が顔を上げると、冬子が俺に向かってチュッとリップ音を鳴らした。



「童貞、もしくは処女である!」


【結果:はい 2人】



……おお!? この結果は!?

 秋葉と冬子と俺と田中は除くとして、他の四人の誰かが処女か童貞…? ごくりとつばを飲み込み、俺はそちら側のテーブルを見やると、佐藤くんと鈴木くんが恥ずかしそうにもじもじしていた。お前らかい。


「じゃあ~最後! この合コンで~気になってる人がいる!」


 合コンの定番質問。


【結果:はい 8人(全員)】



「おお~! 盛り上がってきたあ!」


 とりあえず「はい」にしておくのが定石ではあるが、俺はこの回答にドギマギした。

 顔を上げると、全員とーー目があった気がした。



「俺、ちょっともう一回トイレ行ってくる……」


 田中がそう言って立つと、俺の隣の空いた席に冬子がやってくる。俺と冬子、その正面に春奈と夏帆が座る席配置になった。



「坂口さんは、誰が気になってるの?」

「ええっうーんそうだなあ……」


 直球な問いかけに僕は歯切れの悪い返事をする。女性陣三人の前で、どういう答えが正解なのか分からない。


「迷ってるんだったら、この後、私と一緒に二次会いこうよ」


 冬子は積極的だ。机の上に乗り出すような形になると、豊かな胸が強調される。


「へっ!? 俺?」



 俺は男性陣を見やった。佐藤くんと鈴木くんは、秋葉が一人で相手をする形になっている。通常の合コンならどこかのタイミングで、誰が誰を狙っているかすり合わせするので、このタイミングでの二次会の誘いに俺は答えかねていた。



「ちょっと、冬子さん抜け駆け良くないよ~。ねえ、坂口ぃ。あたしと行こうよ」


 春奈が冬子との距離を離すように、俺の肩を掴んで自分のほうに寄せて見せる。胸が頭に当たる。


「坂口くん、私ももうちょっと話したいな。実はもう終電がなくって」



 夏帆も参戦してきた。高校時代のヒロインの誘い。当時の自分からは考えられない。

 3人からのお誘いに、俺の頭はパンクしていた。なんでみんなこんな思わせぶりなことをしてくるんだ!? 


その時、


「創くん!」


誰かが俺を呼んだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ