出会いたくない男との再会
「まだ生きているようですね」
「麻痺させるキノコ胞子がかかった矢だから死なねぇよ」
「どうせなら、毒を塗っておいてほしかったですね」
「お前、メチャクチャ怖いな」
「姫様、ご無事ですか?」
無視ですか。まぁ主君の安否のが大事だよな。
「レティシア、ありがとうございました」
レティシアがアデリーヌの縄を解き、アリシアの縄をディアが解いた。
「感謝する」
「気にするな。無事でよかった」
あの2人気が合いそうだな。
「さぁ、戻ろうか」
俺たちが帰ろうとすると
「それは困るんだよなぁ」
俺に向かってくる男が剣で切ろうとしたので、応戦した。
「久しぶりだな」
こいつはセーボルト大森林の奴か
「そうだな。グレゴール」
「嬉しいぞ。覚えてくれてて」
洞窟の奥から襲撃者の仲間たちが現れた。そいつらは痺れている仲間にパラライヒーリングを飲ませた。
「クサナギ様のお友達でしょうか?」
レティシアも応戦しながら聞いてきた。
「おい、どうやったらそう見える」
「見えはしませんけど、聞こえはしました」
こいつ余裕あるな。
「アリシア、お姫様を守れ」
作戦通りディアとレティシアが出口付近に誘導していた。
「ショウ」
俺はこいつの相手で手一杯だから、頼むぞ。
「わかった」
「お前は前より強くなったみたいだが、まだまだ俺には敵わないようだな?」
たしかにこいつにはまだまだ敵わない。
「≪スローイングナイフ≫」
「ち、邪魔しやがって」
ピアーズの援護で間一髪で助かった。
「旦那」
ピアーズから入り口にあった爆弾を手渡された。
「いけたのか?」
「ばっちりっす」
ピアーズには爆弾の修理を頼んでいたのだ。
「なんだ?それで俺を吹き飛ばすつもりか?」
「いいや違うな≪インプット≫爆弾。≪アウトプット≫爆弾」
頭上に爆弾を出現させ、爆発した。
「うぁー崩れるぞ」
「あいつ俺たちを道連れにするつもりか?」
襲撃者は逃げ始めた。さて俺も逃げ・・・何?
「まだまだ楽しもうぜ。なぁ」
洞窟が崩れかかっている中グレゴールは戦いをやめようとはしなかった。
「お前、正気か?」
「こんな心躍る戦いやめられるかよ」
「旦那」
「ピアーズ、お前も出口に向かえ」
「でも・・・」
「俺のクラスを忘れたか?俺ならなんとか生き延びられる。行け」
「必ず生きて帰ってくださいっす」
ピアーズは出口の方へ走って行った。
「これで俺たち2人きりだな」
「そうだな、だが俺もお暇させてもらうぜ」
「逃がすか」
こいつ俺と心中するつもりか?
「はっは!」
グレゴールの肩に矢が刺さり、一瞬動きが止まった。その隙をつきグレゴールを切った。
「ぐはっ」
「終わりだな」
「この状況ならクサナギお前も助からないだろうが」
「仲間に生きて帰るって言ったからな。あがいてみせるさ」
俺はまだ通れる道に向かって走った。
「こっちだよ」
声がした方へ向かうと黄色に黒い横縞が入った耳と尻尾を持ち、髪は金髪に茶色の目をした女性がいた。
「あんたがさっきの矢を射ってくれた人か」
「そうだよ。色々話したいけど、今は脱出の方を優先しようね~」
この危機状況で少し軽く感じる言動だったが彼女について行くことにした。




