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虎との取引

「さて、ここまでくれば安心だね」


ある程度走った後、開けた場所に着くと岩に座り始めた。


「まだ洞窟の中だけど大丈夫なのか?」


「うん、ここいら辺は頑丈だから」


ここには長くいるのか?


「まずは自己紹介からだね。うちはソーニャ、『虎』の十二士よ」


「・・・随分剛毅だな。自分から名乗り出るとは・・・」


まさか助けてくれたのは十二士とはな・・・


「もう、女の子に向かって言う言葉じゃないわよ」


「そうかい、それは失礼した。で、俺に何か聞きたいことでもあるのか?」


「なんでそう思うのかな?」


「殺すのが目的なら、さっき助けてくれないだろう?」


「ふふ」


ソーニャは嬉しそうに笑った。


「思った通り、君は賢いね」


「で、要求は?」


「君のクランに入・れ・て」


「何の冗談だ?」


「冗談じゃないよ。うち今、そんな強くないんだよね。ヒューマンで例えるなら、中級クラスのレベル20前後くらいなの」


「なるほどじゃ今は倒せる可能性があるわけだ」


「やってみる?うちのオーブはここだよ」


ソーニャは上着を脱ぎ背中を見せた。そこには『虎』のオーブがあった。


「グレゴールとの戦闘で魔力がほとんど残っていないから無理だな」


「ふふ。知ってる♪」


この女、悪女だ。


「どうする?うちを仲間に入れるか、ここで死ぬか、選んで」


「・・・」





「旦那、よかったっす。ほんとうに」


ピアーズは涙目で喜んでくれた。


「ショウ」


ディアは俺を抱きしめた。


「悪かったな」


「ばか者が・・・」


ディアさん力強いです骨が折れそうです。


「旦那、こちらの方は?」


「こいつは・・・」


「どうも~ショウちゃんの命の恩人のソーニャで~す。これからよろしくね」


「どういうことだ?」


「俺を安全な所まで運んでくれたんだよ。そこで話を聞いてみると1人で旅をしているらしくて、クランに誘ってみたんだ」


「誘われちゃいました~」


「旦那、彼女は・・・」


「おっと何か勘違いしているねぴーちゃん」


「ぴーちゃん‼オレのことっすか?」


「ピアーズのぴーちゃん。かわいいでしょ?そっちはクラウディアだからくーちゃんね」


「くーちゃん⁉」


「あれ?くーたんのがよかった?」


「できれば普通で」


「くーちん。うんいい響き」


「くーちゃんでいい」


ディアが折れた。


「よろしくね。ぴーちゃん、くーちゃん。ちなみにうち、ケットシーだからね」


「ケットシーってあのケットシーっすか?」


「そうだよ。フレッドを輩出したケットシーだよ」


「すげぇっす。初めて見たっす」


「ケットシーって嫌われていないのか?」


俺はディアに聞いた。


「ああ、『アルゼンとフレッドの邪神討伐』という伝記があってな、フレッドはケットシー族なんだ。その影響で、ケットシーに好感を持つものは少なくないな」


秘策があるってこういうことか。






「残念だが、最近アマデウスに裏切られているから、2人に反対されたらどうしようもないぞ?」


「大丈夫、秘策があるから」





「じゃあこれから頑張ろう。お姉ちゃん頑張るから」


「お姉ちゃんって誰のだ?」


「もちろん君のだよ。この世界で1人寂しい君のお姉ちゃんにうちはなったの」


「決定事項なのか?」


「決定事項です」


「そういえば姫様は?」


「ああ、公務があると行ってしまったぞ」


「そうか」


俺のこと気にしてないといいけど。


「そんなに姫様にお会いしたかったのですか?」


いつの間にかレティシアが隣にいた。


「どうして、お前がここに?」


「姫様があなたを心配して、わたくしを置いて行ったのです。それとお礼の品を渡す目に残りました」


レティシアが布を取ると金塊が山積みになっていた。


「こんなに受け取れねえよ」


「それはわたくしにこの思い金塊を持って帰れとおっしゃっているんですか?」


気遣いなのかわからないがそういうなら貰っておこう。


「そうかい。俺は無事生還できたと伝えてくれ」


「承りました。それでは」


レティシアは去って行った。


「じゃあ、俺たちも行くか」


「うむ」「うっす」「は~い」


これからどうなるかわからないが俺は俺の目的のため旅を続けるのであった。



一旦完結とさせてもらいます。申し訳ございません

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