ラビット系アマデウス
「≪ファーストエイド≫」
「旦那、ありがとうっす」
「しかし本当に【治癒術師】のクラスも兼任するとは・・・」
「俺も驚いているよ」
あの後話はあった結果おれたちクランメンバー以外がいないところでしか【治癒術師】のアルスは使わないことにした。
2つのクラスを、しかも希少かつ女性しかなれないと言われた【治癒術師】。
これを狙う人間は数多いという結論になったからだ。
【治癒術師】で会得したアルスは傷を治す≪ファーストエイド≫、麻痺や毒などを治す≪キュア≫、一度だけ攻撃を防いでくれる≪バリアー≫だった。
「テラはみんな2つのクラスを持っているんっすかね?」
「さぁ?今度会ったら聞いてみるか?」
まぁ、素直に教えてくれそうにはないが。
「やめておけ。もし違ったら、大変なことになるからな」
たしかにもしそうだったら・・・考えるのをやめよう。
「きゃあああ」
女性の叫び声が聞こえ俺たちはその声の方へ向かうと複数の男と兎のような容姿の女の子がいた。
「ぐへへ。こんなところにアマデウスがいるなんてな」
「しかもラビット系とはついてるぜ」
「こいつらはアマデウス最弱って言われてるしな」
複数の男たちはアマデウスに近寄った。
「おい、お前たち」
ディアはアマデウスを庇うように立ち塞がった。
「なんだぁ、お前ら」
「いたいけな少女は相手に乱暴をはたらくとは許せん」
ディアは剣を向けた。
「こいつはアマデウスだからいいじゃねえか」
「そうだぜ」
「アマデウスとかヒューマンとか関係ないだろう」
「邪魔するなら容赦しねぇぞ」
男たちは武器を取り出した。
「ピアさん、ディアさん、やってしまいなさい」
このセリフ言ってみたかったんだよね。
「・・・なんすかそれ?」
「・・・いくぞ」
やばい、スベッた。俺は誤魔化すように男たちに突撃した。
「旦那!」
「≪ガイヤクラッシュ≫」
「≪アバター≫からの≪スローイングナイフ≫」
ディアは剣を地面に突き刺し周りの男たちを吹き飛ばし、ピアーズはナイフが分裂し、それを投げた。
「アーティファクトを持っていやがるのか。だがそれは俺も同じだ。≪フレイムバースト≫」
無数の炎が俺に向かってきた。
「≪アブソープション≫」
俺に向かってきてた炎は消えた。
「なんだ?今のは?」
「さぁ、まだやるか?」
刀をリーダー格の男に向けた。
「くそ、覚えてやがれ」
男たちは勝てないと判断し、逃げた。
「ふぅー。終わったっすね。しかし旦那のアブソープションは強力っすね」
新たなアルス、アブソープションはアルスを吸収することができるアルスだ。【行商人】にクラスアップしたことで、さらに対象から離れるときに素早く移動できるエスケープ、魔導書を異空間にしまうことができるディサピアー、異空間に送った魔導書を取り出すアピア―を取得した。
さらにインプットは手で触っている物でなければいけなかったが、触れていた物を異空間に入れることができたし、アウトプットも少し離れた場所に出すことができるようになった。
「まあな、でも魔力はけっこう消費するから、あまり使えないがな。しかしあいつらは捕まえられないんだよな?」
「アマデウスに危害を与えても罰せられないからな。仕方ない」
ヒューマンとアマデウスは敵対関係に在る為、アマデウスに暴行する人間がいても事実上黙認となってしまうそうだ。
「あ、あのありがとうございました」
ビクビクしながらアマデウスの女の子はお礼を言った。
「大丈夫か?」
ディアが手を差し出し、アマデウスは手を取り、立ち上がった。
「はい」
「貴殿、名は?」
「しゃ、シャルロッテです」
「そうかシャルロッテ、お腹すいているか?」
俺はおにぎりを差し出した。ちなみに具は明太子だ。しかし、シャルロッテはおにぎりを取ろうとしなかった。
「いきなりヒューマンから食べ物を差し出されても困惑するだけだ」
そうか毒が入っていると思うか。
俺はおにぎりを半分に割り、片方を食べた。
「ほら、食べても平気だろ?」
お腹の音が聞こえた。
「い、ただきます」
シャルロッテはハグハグと食べ始めた。すると他からぐうっと音がなった。
「俺じゃないっす」
「・・・」
ピアーズは否定し、ディアは顔をが赤かった。
「・・・俺たちも食うか」
4人で食事をした。




