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聖女を連れて脱出

抜けていて、申し訳ございません

「はぁ、もう最悪」


聖女は不貞腐れた顔して足を広げ、バタバタしていた。


この聖女猫を被っていたのか。まぁ、こういう立場の人間はそういう人はいるよな。


まぁいい。俺は当初の計画を完遂するだけだ。


俺は縄を解き、カツラの裏に隠していたピッキングツールを取り出し、それを使って牢屋の鍵を開けた。


「あ、あんた、本当に開けられたの?」


俺が縄を解いていたのを見ていたみたいだ。


「まぁな。待ってろ。今開けてやる」


俺は聖女の牢屋の鍵を開け、縄を解いてやった。


「よくやったわ。褒めてあげる」


こんな態度で今までよく本性がバレなかったな。


俺は聖女を連れ立って、移動した。薄暗い地下だったが所々に灯りがあったので歩くには問題なかった。


「あんた、名前は?」


「クサナギ・ショウだ」


「変わった名前ね」


「そうかもな」


「出身は?」


「地球だ」


「チキュウ?そんな村あったかしら」


よくしゃべるなこの状況で。怖くないのか?


「この世界ではないからな」


「この世界じゃない・・・あなたテラなの?」


「ああ、その通りだ」


聖女は俺の顔をじろじろと見てきた。


「あなた・・・男?」


ああ、バレたか。この明るさならわからないと思ったのに。


「そうだ」


「なんでそんな恰好しているの?」


仕方ない。話すか。


俺は数刻前の出来事を話した。


「それあんたが悪いんじゃないの?」


「はぁ?話聞いていたのか?」


聖女の言葉が聞き流せなくて声を荒げてしまった。


「風俗店の前にいたら、誰だってそう思うわよ。好きな男だと余計にね」


まったくこいつもか。どいつもこいつも。


「くそ、話して損したぜ」


「私は信じるわよあなたのこと」


まぁ実際誘拐犯されているわけだからな。


「でもね1つ言わせて。真実よりも状況による妄想の方が人は信じてしまうモノなのよ」


何か経験からくる言葉のように感じた。


「聖女様のお言葉は胸にしみますね」


「フィフティよ」


フィフティ?ああ、名前か。


「あんたこそ変わった名前だな」


「これは本名じゃなくて洗礼名だからね。ギアルダって知ってる?」


「いや」


「昔、ギアルダって媚薬があったの。それを飲ませ名前を呼ぶとエッチできるという代物だったらしいわ」


はぁ?なにその媚薬。ラノベのクズが持っていそうな代物だな。


「そいつはやばいな」


「ええ、それで人々は偽名で暮らしてた時期があるんだけど、協会はその名残として聖女は本名を語ってはいけないことになってるの」


協会とか保守的ところはそういう伝統を残すことが多いからか。


「その言い方だとその媚薬は絶滅できたってことか?」


「ええ、一人の薬師しか作れなかったらしいし、もう300年出てきてないって話よ」


なるほど、それならもう出てこなそうだな。


「何?あなたも欲しかったの?」


フィフティはこちらを覗き込むように見た。


「いや、そんなものは無いほうがいいと思っただけだ」


無理やりやるなんて最低な行為だからな。


「ふ~ん」


「信じてないのか?まぁ俺は仲間にも信じてもらえない人間だからな」


「もう拗ねないの。私はあなたのこと信じてるって言ったでしょ」


フィフティは俺の肩に手をのせた。


「そりゃ、ありがたいことで」


「あー、私のこと馬鹿にしたわね」


「してねーよ。っと静かに」


足音が聞こえたのでフィフティを黙らせた。敵がいるな。3、2、1、今だ。


「ぐへっ」


角で待ち伏せ、みぞおちに一撃を与え、気絶させた。


「あなた、【拳士】なの?」


「残念ながら違う。っとここに俺の荷物があるぞ」


目の前の部屋には色々な物が置いてあった。俺は、ピッキングツールをつかって鍵を開け、荷物を取り返した。うん、全部あるな。


「あなた【盗賊】ね」


「それも違う」


俺がロザリオを首にかけるとフィフティはロザリオを引っ張った。


「このロザリオどこで手に入れたの?」


「これはある女性を助けようとして返り討ちにあって気絶して起きたらあったんだ」


「お礼ってこと?」


「それ以来会っていないから、よくわからん」


「その子もあんたの好きかもね」


こいつはすぐ好きって恋愛脳ってやつか。


「そうかもな。さてここにもう用ない。行くぞ。もう敵はいないだろうしな」


「何言っているのよ。一番やばそうなのが残っているわよ」


「何?」


まだ仲間がいたのか?俺は油断していた。俺を誘拐した奴らは全員倒したから、もう安全だと。


そして俺の背中にナイフが刺さっていた。




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