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女の子を追え

ピアーズが加入し、本格始動した俺たちノブレスオブリージュは先日のアセイラントのモンスターの一部が近くの森に逃げてしまったのを討伐していた。


「ピアーズ、下がれ」


ピアーズが下がり、俺はモンスターを矢で射った。


「いやー、弓士でもない旦那が弓で援護するって言った時はどうなるかと思ったけど、うまいっすね」


「まぁ元の世界で少しはやっていたからな」


まぁ、的以外を当てた経験はなかったがな。


「オレとお嬢が前衛で後衛がいなくて心細かったけどなんとかなりそうっすね」


ディアが突っ込み、ピアーズが補佐、2人が手に回らない相手を俺が弓で射るそういう戦闘体系をとり上手く行っていた。


「いずれ後衛ができるクラスと回復系が入るといいな」


俺の言葉に2人は視線をおとした。あれ変なこと言ったか?前衛2人後衛2人回復系最低1人がりそうな組み合わせだとおもうんだけどな。


「えーっとな旦那、後衛は弓士や魔術士を仲間に出来ればいいんだが・・・」


うんうん、そこに不満はないよな。


「回復ができる【治癒術師】というのがいるんだが、数が少ないんだ」


なるほど売り手市場ってやつか。


「ちなみにどれくらいなの?100人に1人とか?1000人に1人とか?」


「10年に1人だ」


えっ?少な。どっかのアイドルかスポーツ選手ですか?


「それはいくらなんでも少なすぎないか?」


「そう思うっすよね。でも本当らしいっすよ」


「治癒術師は今は4人らしい」


4人⁈希少すぎるだろ。


「なるほど、それは仲間にするのは無理だな」


「だが、私たちにはこれがあるから安心だな」


ディアはポーションをぐびぐびと飲んだ。


「このポーションうまいっすね。食事の際に出ても全然問題ないっす」


それはもったいないから、やめろよ。


「おい、お前ら」


がたいのいい男が近づいてきた。誰だ?


「そこの木に巻いてある綱が見えないのか」


木には赤い綱が巻かれていた。一本だけでなく多くの木に赤い綱が巻かれていた。


「そこから先は立ち入り禁止なのを知らないのか?」


「そうなのか?知らなかった。ちなみに入ったらどうなるんだ?」


男は目を見開いて笑った。


「ヘビの化け物だよ」


「ヘビの化け物?」


「俺たちが生まれる前からこの森にいるヘビで昔は暴れて大変だったらしいが、今は赤い綱よりこっちには現れないみたいだ。だが赤い綱より奥に行って生きて帰ってきたやつはいないって話だ」


それはおっかないな。だけど縄張り意識が強いなら、へたに刺激しないように気を付けることにしよう。そのヘビを怒らせて俺来るならともかく、ニールを襲われたら大変だからな。


「この先に残党がいたらどうするんだ?」


「言ったろ、生きて帰ってきたやつはいないって」


なるほど、人間だけではなくモンスターも含まれるのか。なら大丈夫そうだな。


「教えてくれて、ありがとうな」


「おう、お前ら、無理するなよ」


方向転換をしてモンスター狩りを再開していると


「きゃあああ」


女性の叫び声がした。声のした方に向かうと傷だらけの女性がいた。


「大丈夫か?これを飲め」


女性にポーションを飲ませた。傷がみるみる治っていった。


「娘が・・・娘が攫われてしまったんです」


女性は取り乱していた。


「どっちの方だ」


彼女は指を赤い綱がある方角を指していた。


「お願いです。娘を、助けてください。お願いします」


女性は深く頭を下げ懇願した。しかし誰も赤い綱の向こうに行くとは言えなかった。みんなヘビが恐ろしくて行くことができないのだろう。


「俺が行こう」


このままでは少女は殺されてしまう。ヘビに気づかれないうちに助けてさっさと戻ってこよう。


「!旦那、無茶だ」


「私も行くぞ」


ディア来てくれるか。お前ならそう言ってくれると思っていたぜ。


「えっ?お嬢も⁉」


俺たちは攫われた方向に走り始めた。ピアーズはどうしようか迷ったあげくついてくることにしたようだ。


「旦那、何か策はあるっすか?」


無論、無鉄砲に行動するのは愚かなことだからな。ちゃんと考えてあるぞ。


「これをかけろ」


俺はピアーズとディアにモンチカを投げ渡した。


「なんすか?これ?」


ピアーズには見せたことはなかったな。


「一時的にモンスターが寄ってこなくなる薬だ」


「これを今かけるっすか?」


「いや、今かけたら、娘を攫ったモンスターまで遠ざかってしまうからダメだ」


モンチカは帰るときか、モンスターに囲まれそうになったときに使用するべきだ


「それじゃあ、使いどころ滅茶苦茶見極める大変じゃないっすか」


「そうだな」


「そうって・・・あ、いたっす」


ピアーズがさした方向には女の子を抱えたサルがいた。


「あいつはマウントモンキー。強さはブロンズ級だけど、あいつらは群れで動くタイプっす。だから・・・」


あいつが群れと合流したらやっかいだな。

そう思っていると他のマウントモンキーが襲いかかってきた。


「≪ソードスラッシュ≫」


「≪ダガーチョップ≫」


襲い来るマウントモンキーを3人でなんとか切り抜け、ひらけた場所にでた。草は生えているが木が全く生えていない場所だった。


そこに女の子はいた。


「よし、見つけたぞ」


俺が女の子に近づこうとしたら、腕を掴まれた。掴んできたのはピアースだった。


「なんだ?急がないと例の奴が・・・」


ピアーズは指を指した。指した方向には大きなヘビがいた。



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