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女騎士の想い

                  クラウディア視点




私は小さいころから、体が大きく周りから敬遠された。胸が大きくなると、男が寄ってきて、不愉快だった。同年代の女性に親しい人はおらず、一人寂しくたまたまあった父の剣を手に取ったとき、人生は変わった。大きな剣を振り回す。普通じゃあり得ない『加護』なしでは、私は選定の儀を行う前に【剣士】クラスが発覚した。それに父上が喜び、剣の稽古が始まった。父上が喜んでくれるので、私は頑張った。ある日それが母上に発覚し、二人は口論になった。


私が剣士になって、人を助けたいといったら、母上は悲しい顔をして、私たちから去っていった。それからは、父上と暮らし、年を経て選定の儀を行い正式に【剣士】なった。そして、私は軍学校に入学した。私は父上と稽古していたおかげか、他の生徒より優秀な成績で卒業し、軍隊に入った。


今までも同世代の人と、距離をかんじていたが、18歳以下の人しか出場できない大会に出場し、優勝し、この鎧をもらった以降は上官と部下のように対応された。ある日、テラが呼び出されるという噂を聞いた。私には、関係ない話だと思っていた。


「おい、あれ見てみろよ」


「あいつが例の?」


「唯一戦闘系のクラスじゃなかったテラだぜ」


話している兵士の視線の先にはポツンっと立っている。男の子がいた。黒髪黒目で私より身長が低かった。


「しかもあいつ商人らしいぜ」


「うそだろ」


商人・・・。この世界ではクラスがかなり重要視される。剣士系や魔術士系など戦闘系は持てはやされ、書記系は羨ましく思われ、盗賊系は侮蔑される。商人系はもっともなりたくないクラスといわれている。商人になるなら、盗賊のがましっといわれるくらいに。なぜなら、寿命が圧倒的に短いからだ。


それゆえ、子どもが商人と選定された親は号泣し、引っ越すという。引っ越ししなければ、誘拐されるからだ。数多くの物をしまう能力なんて、犯罪者や軍、金持ちからみれば、魅力的だ。


今は選定の儀は基本は対象の子どもと親しか参加せず、守秘義務がしっかりしている筈だが、どこから漏れ誘拐される。見つかったとしても、犯罪の片棒を担いだとして裁かれる。やるせない話だ。


彼が商人であることは、政府高官、貴族、大物商人(商人といってもクラスが商人でない者が大半)が見ており世界中の人が知っていることだろう。


「あいつ、今日出向らしいぞ」


「護衛をまっているのか?」


「あいつの護衛なんてついてない奴だな」

「まったくだ。いつどこから敵がくるかわかったもんじゃない」


たしかに彼を狙うものは多いだろう。かなりの人間でなければ、彼を守ることができないだろう。


「ん?あいつ、地下に行こうとしているぞ」


「一人で行く気か100派パー死ぬぞ」


彼、一人で行くだと・・・。そんなのパルパルがリーレント平原を渡るようなものだ。

彼の護衛はどこだ。私は周りを見たが、彼を見ている人はいても彼のところに向かう人物はいなかった。このまま彼を見捨てることはできない。私は彼についていこうと決めた。


彼は最初、私を口説いてきた。不愉快な気持ちになり、ついてきたことを後悔したが「カレー」という料理はうまかった。


彼はアルス、リントも使わず、索敵ができ館につくことができた。彼は館の主、チャールズという初老の男性に初めてあったはずなのに、交流を深め、チャールズにとって秘密を聞き出していた。口下手を自覚している自分には到底できないことだと思った。


館に襲撃者に現れても取り乱すことなく作戦を立案した。作戦は襲撃者に従うふりをして、彼らが寝静まったときに逃げる。もし気づかれた場合のプランも考えて。

すごいと純粋に思った。この短時間でここまで考えるなんて。私なら一日中考えてもこれ以下しか思いつかないだろう。しかも私が不愉快な行動をとられる可能性がある。きついなら、やめてもいいと言ってくれた。私はそんな言葉を言われると思わなかった。


私は彼を同情、いや見下していた。そんな私を気遣ってくれたことに嬉しく思い、自分はなんて浅ましい人間なんだ、と反省した。


彼に償うたいと気持ちもあって、彼の作戦を了承した。案の奴らは私をいやらしく見、体をもとめてきた。内心震えていたが、チャールズ殿がうまくかわしてくれたおかげで助かった。


いよいよ逃走しようとしたが、見破られたためプランBに変更になった。


「なんだこの女。めちゃくちゃ強いじゃないか。こんな護衛がいるなんて聞いていない」


相手は盗賊と槍士だったの二人だったが私の相手じゃなかった。


「くそ。僕たち学会を敵にまわして、生きていられると」


チャールズ殿はしゃべっているバンスに何か飲ませていた。他の二人にも飲ませた。


「何を飲ませたのですか」


「まぁ見てて」


「・・・」


しばらくたつとバンスたちが無口になり目が虚ろになった。


「君たちはプロフェッサーを見つけられなかった」


「ぼ、僕たちはみつ・・・け・・・なかった」


「森にはだれもいなかった」

「森・・・いない・・・」


「一人はどこかに行き、眠くなったので、ここで寝た」


「眠・・・い・・・」


「よし、これでいい。ローレル、運ぶのを手伝ってくれ」


満足げにチャールズ殿は言った。


チャールズ殿は一人、私は二人をベッドに運んだ。


「あの、薬は・・・」


チャールズ殿は口に一指し指をつけ、ウインクした。


「今まで私が逃げられたのは、これのおかげなんだ。これは非常に危険だから方法は頭の中にあり、紙には書いていないから、安心してほしい。


そんな問題ではない気がするが、今は考えないようにした。


彼が帰ってこないので、森に探しに行き見つけた。

傷だらけで意識はなく、重症だった。

外傷はポーションをかけ、治せたが彼の呼吸は弱っていた。

内傷はポーションは飲まなければ、治らないが、弱った彼はうまく飲めなかった。


(このままでは彼が死んでしまう・・・そんなのはいやだ)


そう思った。私はかれに口移しでポーションを飲ませた。何回か飲ませていくうちに彼の呼吸が安定してきた。

それに安心した私は館まで彼を運び、見守った。


いつのまにか寝ていた私が起きると彼がお礼を言ってきた。口移しを思い出した私は、恥ずかしさと、今まで見下していた罪悪感で、そっけなくしてしまった。

そのあと小屋で話をして和解をし、「ショウ」と「ディア」と言い合う仲になった。


これからの旅、どうなるかわからないが、楽しみにしている自分がいた。 


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