逃亡計画Ⅰ
チャールズ視点
「今、開けるよ」
扉を開けたら四人の男がいた。キノコ頭の男には見覚えがある。たしかエバンスの取り巻きであいつの後ろによくいたな。他の三人は見覚えがなかったが、それぞれ剣、短剣、槍、杖を持っていたので、こいつの護衛だな。
「お久しぶりです、プロフェッサー。僕のこと覚えていますか?」
「ああ、エバンスのチームにいたことは覚えているよ」
「おお、あなたに顔を覚えてもらえているなんて感激です」
演技かかったセリフだな。まったく。
「自己紹介させていただきます。僕はアボット・バンスです。この三人は僕の護衛で右からエンボット、レジフ、グレゴリーです」
この三人、右と真ん中はたいしたことはないが左の男はできるな。
「バンス、君は儂を殺しに来たのかな?」
「いえいえ、学会いや、世界の宝であるあなたを殺そうなんて、滅相もありません」
彼の言ったとおりだな。
ショウ視点
「追手ってチャールズ殿を殺しに来たってことか?」
「いや、どうやら違うらしい。見てみろ」
四人の男が玄関にいて、ノックをしながらこちらに話しかけていた。
「殺しにきているなら、一か所に集まってあんな大声は出さない。おそらく連れ戻しにきたのだろう」
「いまさらチャールズ殿の功績を認めたということか」
「ローレルお前、チャールズの見つけた方法と原材料でこれからポーションを作り、安く販売しようと持ちかけてきたと思っているだろう?」
「その通りだ」
「ローレルをお前が考えいることは半分あって、半分間違っている」
「なにが間違っているというのだ」
「儂が見つけた方法と原材料でポーションを作り、今までよりも高く売るという提案をしてくるか・・・」
「なっ!」
「おそらくそれが正解だろう」
「そんなばかな話があるかそれでは・・・」
「今まで苦くても死なないためにのんでいたポーションが食事のドリンクにしたいほどおいしくなったなんて聞いたら、飛びつく人は少なくないだろうからな」
「そうだ。原材料を公表すれば・・・」
「いい考えだがそれはうまくいかないだろう。チャールズあんた今何歳だ?」
「58だ」
「何歳から薬師やっている?」
「13からだな」
「もし原材料が公表され、値段が高すぎると抗議がきてもこう言うだろう。『チャールズ氏が45年間という時間と莫大な費用を使ったためにこのような値段になりました』っと」
「そ、そんな反論されたら・・・」
クラウディアはへたりこんだ。
薬ってのは、値段のほとんどが開発費用だからな、暴利をされてもこちらは何も言えなくなる。
「で、どうする?」
「どうするとはまさかここから逃げ出せるとでも言うのか?」
「ある。まぁ成功率は3割ってところになるがな」
「3割・・・低いな・・・」
「嘘をついても仕方がないからな。ローレル、お前が決めてくれ」
「私が?」
「俺が考えた作戦ではお前が一番危険な役をやらなきゃいけないからな」
「・・・」




