297話 紫を加えた緑青の麻雀大会
と、いうことでなんやかんや始まった、麻雀大会。
第一グループメンツ
ピスタチオ
ハンタ
ミント
スプルース
第二グループメンツ
エメラルド
ラピスラズリ
アイス
ラベンダー
ピスタチオはジャラジャラと麻雀牌を混ぜる。ハンタもそれに続いて嬉しそうに混ぜる。やる気満々だ。
「お、ハンタ。少しはやる気になったようやな。そう来なくっちゃ」
「ああ、ピスタチオ。今度は負けないよ」
二人がそんな会話をする中、スプルースはものすごくやりづらそうに牌を混ぜている。そもそもミミズクであり、手が翼な彼が麻雀に参加すること自体が無謀だ。
「えと、これってどうやってやったらいいんですか?」
「ああ、うん、ええとこれはね」
ラベンダーが恥ずかしそうにしながら牌をジャラジャラと混ぜる。隣にいたエメラルドは優しく、優しく、ラベンダーにやり方を教える。
「あっ」
牌を掴もうとしたとき、ラベンダーとエメラルドの手が触れ合う。ラベンダーは顔を赤らめて目を逸らす。エメラルドもドキドキしながら一瞬固まった。
ピュン!
二人のもとに一つの牌が飛ぶ。二人には当たらなかったが、そのまま牌は突き抜けた。
スコン!
エメラルドとラベンダーの反対側の席にいた、ラピスラズリの顔面に牌が命中。ラピスラズリは突然、牌が当たったので何が起こったかわからず、ただ痛がっていた。
「あ、ラピスラズリ!ご、ごめん!痛かった!?」
「いやはやハンタ様、一体どうされたのです?ビックリしました」
「ああ、いやはや、うーんなんか手が滑っちゃって。あはは」
ハンタは焦りながらもラピスラズリに笑うように謝罪した。しかしラベンダーはなんとなくハンタからの殺気を感じていた。
(え?今のって、こ、こちらに向かって投げたわよね?み、緑魔族のハ、ハンタ様、一体?)
そしてエメラルドもその殺気に気づき、どうも理解に苦しんだ。なぜハンタが牌を投げたのか分からなかったからだ。
(あら〜、ハンタちゃん、エメラルドといちゃついてるラベンダーちゃんに嫉妬しちゃった!?ウフフ、可愛いとこあるのね〜♡)
ミントが手を口で抑えながら頬を赤らめて、フフフと笑った。ピスタチオもその様子に気づき、ミントと目を合わせて二人で笑うのを我慢した。
「おい、エメラルド。とりあえずモタモタしてないではやくその子にルールを教えて始めな!遊びじゃないんだから」
(いや、遊びだろ!)
そこにいる全員がハンタの発言に心の声で突っ込んだ。とりあえずハンタからしたらエメラルドとラベンダーが近いのが気になって仕方ないようだ。
そしてなんやかんや麻雀大会は始まった。相変わらずピスタチオのチームはピスタチオが最強だったが、ミントもハンタもなんとか食らいついていた。
(ほう、ハンタも以前よりかはずっと腕を上げたな。こりゃ面白くなりそうや)
こうして麻雀の10回勝負は再び終わった。あれ?麻雀って親が2周だから8回じゃなかった?とラベンダーは心の底で突っ込んだが、なぜかここでは10回勝負だった。そして勝敗がこのようになった。
ピスタチオチーム
ピスタチオ 4勝
ハンタ 3勝
ミント 2勝
スプルース 1勝
「ほー!ハンタ、強うなったなー!まさかミントを差し置いて3勝もするなんて!やはりお前は勝負勘が冴えとるわ!」
「ヘン!ピスタチオ、あたしが少し本気になればこんなもんさ!エメラルド!そっちはどう?」
ハンタがドヤ顔でエメラルド達の方を向く。
(あのねぇ、ハンタ。ラベンダーとアイスはまだ麻雀のルールも知らないんだよ?ルールを知ってるラピスラズリとエメラルドに勝てるわけ無いでしょ。そんな当てつけみたいに言わなくても)
ミントがハンタの態度をよそにエメラルド達を覗くと、なんと最後の一試合で、ラベンダーがツモで上がっているのに気づく。
「あー!またラベンダーのお姉ちゃんにあがられちゃったー!あたし、勝てなかったー!」
「あ、その、ご、ごめんなさい、アイス様。あたしなんかがあがっちゃって」
ラベンダーがもの凄く恥ずかしそうにしている。ミントはその様子を見てギョッとした。なんとラベンダーとアイスのほぼ一騎打ちになっていたのだ。
ラベンダー 6勝
アイス 4勝
エメラルド 0勝
ラピスラズリ0勝
エメラルドとラピスラズリが二人で完全に固まっていた。完敗だ。一勝もできなかった。
「エメラルド、なんだこの二人は私は手も足も出なかったぞ」
「ああ、ラピスラズリ。俺もだ。まさか二人共ここまで強いとは」
エメラルドとラピスラズリは固まって動けず、アイスはキャッキャと楽しそうにしていた。そしてラベンダーは麻雀を教えてもらったエメラルドに対して、申し訳無さそうにしており、ハンタはその勝敗に対して、すっごく面白くなさそうに顔を曇らせていた。




