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蒼き輪廻の果てに 〜転生したら青い鳥だった件〜  作者: 水猫
第三章 「黄色い国」
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118話 白黒つけない青い鳥♩

「ラッキー♡今ちょうど男と一緒に入りたかったんだー♡ねえねえ、そんな照れてないでもっとくっついてよ♡」


レモンのお色気攻撃にコバルトはタジタジ。温泉の熱気と何も着てない全裸の状況で、今にものぼせそうだった。こんなお嬢様系の美女とふ、二人っきりなんて!


コバルトはお湯の中で腕を回して組んでくるレモンの顔を直視できず顔が真っ赤になった。と、とにかくいくら混浴だって言ってもなんか見ちゃいけなよな!と。


「お、お前!な、何すんだよ!いくら混浴だからって俺たち敵同士だし!大体お前はクロムが好きなんじゃないのかよ!」


「うん!あたしの本命はクロム様♡いつかあのお方と一緒にお風呂に入れたらなーってずっと思ってたの♡けど、それは叶いそうにないし。けど今はコバルトが一緒に入ってくれるからとっても嬉しいの♡」


「お、お前俺みたいな男タイプじゃないんじゃないのかよ!」


「うん!彼氏にするならクロム様みたいな方がいいの!けど今は人恋しかったし、あなた可愛いからこうやってあたしの愛玩用の下僕として一緒に入るのよ♡このレモン様と一緒にお風呂に入れるんだから光栄に思いなさいよ!」


「あのな、俺はお前の敵なんだぞ?下僕って」


「えー何言ってんの?ここは黄色い国よ?あたしはクロム様直属の部下の上級魔族なんだし、あたしがここで騒ぎ立てたらあなたが不利に決まってるのよ?大人しくあたしに従いなさい?そしたら黙っててあげるから」


コバルトは顔が真っ赤になりながら恥ずかしくもこのレモンに従うしかなかった。レモンの言う通りここは黄色い国。敵陣だ。地の利は相手側にある。今ここでレモンに騒ぎ立てられれば不利になるのはこちらだろう。


しかしコバルトはこんな可愛い女の子と一緒に腕を組んでお風呂に入ってる状況と言うだけで頭がクラクラしてきた。男としては嬉しい話かもしれないが、コバルトはどうも免疫がなかった。


(ク、クリームにこんなところ見られたらどうしよう・・・)


コバルトはすぐさまクリームのことが頭に浮かんだ。そういえば先に自分が温泉入ると言ってきたが、あまりにも長く入ってくると心配してくるかもしれない。そ、それをみられたら!コバルトはただただ心配になった。


「ねえねえ、そういえばさ、ハンタとピュア、どっちを彼女にするかもう決めたの?あ、それとも両方共付き合ってんの?もう、罪な男ね♡」


レモンの突然の質問にコバルトはものすごく驚いてしまった。か、彼女って、えええ!?


「あ、あのな、レモン、俺にとって二人はそう言うんじゃ」


「へえ?じゃあなんなの?」


レモンはそう言うと組んでいた腕をほどき、そこから少し移動した。そしてコバルトと逆方向を向いて岩の上で腕を組み、そこに顎を乗せてフーッと一息ついた。


「あのさ、あんた戦士としては超一流かもしれないけど、男としては全然ダメね、女心を全くわかってないよ。煮えきれない男ってこれだからダメなのよね。ほんと」


「ど、どう言うことだよ!?」


「あんた、二人から好意寄せられてることわかっててどっちかにはっきり決めないで関係続けてるでしょ!?まあ一緒に戦う仲間っていうのもあるから白黒付けにくいんだろうけど、女の子っていつでも自分より強い男に守ってほしいって思ってるのよね」


レモンはそう言ってさっきとは打って変わって違う様子で真剣に話をし始めた。女心も複雑なのだろう。


「叶わない恋をしてるとさ、ほんと辛いのよ。あたしも同じ。頑張っていくらアピールしても全然あたしのことなんか気にも留めてもらえない。だからさ、せめてあなたにはちゃんとあの二人については白黒つけてあげて欲しいんだよね。ま、あんたは白いピュアちゃんの方に気があるみたいだけどさ」


レモンの確信をついた一言にコバルトはドキッとした。まるで見透かされているようだった。ハンタとの一見があり、断ったことも、その後ピュアに会いに行ったことも。


(はあ、この世界のいい男に限って、女に求愛しないんだから。クロム様もいつあたしに振り向いてくれるかなあ)


その後コバルトはレモンの言葉に何も答えられず、ただじーっと風呂の中で考え事をしていた。ハンタ?ピュア?俺が好きなのは・・・。


そんなこんながあり、かなりの時間がそこで過ぎた。そしてそのまま言葉も発さず、二人はじーっとしていると、何やら受付の方から話し声が聞こえてきた。


「あの、先ほどコバルトがここに向かったと思うんですけど、ずっと戻ってこないので様子を見に来ました!もしかして何かあったんですか?」


「ああ、いえ、と、特には。そういえばコ、コバルト様は先程湯上り後に元の宿に戻らずどこか寄るところがあるとか言って出て行かれましたが」


「ああ、そうなんですね!良かったー!じゃああたし入って平気ですか?予約していたクリームです」


「ああ、はい・・・」


受付の女の子はその後何も言わずにクリームを通した。レモンはこの国の上級魔族で権力者なのでこう言った勝手な行為に逆らえなかった。そしていつも他の誰かが入って来たら通してもいいと言われていたので何も説明しなかった。中にはまだコバルトとレモンがいるのだが、流石に二人が一緒に入ってることを説明するのに気が引けた。


(ま、混浴だしいっか。レモン様に逆らったらめんどくさいし、サルファー様もこのクリーム様もわかってくださるよね)


クリームはそれを聞くと服を脱いで嬉しそうに温泉に入って行った。ん?誰かが入ってきた。レモンはそれに気づき、岩に登って確認をしにいった。


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