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第521話 外交編:若木、三国を渡る(3)
俺は雪斎和尚さまさまに問答無用と叱られたから、しぶしぶ筆を取り、未来知識……。生前のお得意さまへと企画の案内書を書くように、慎重に文を綴った。
「信長殿の若さと才覚を評価しつつ、今川家は尾張を敵とせず、互いの領地を尊重する――。そんな内容でどうでしょう?」
「よい。信長殿と竹千代殿は知らない仲ではないないから、このような文面は好み、相手の隙をつくるでしょう」
う~ん、そうかな? 吉の奴は、悪役令嬢さまだから、タヌキが何かしら、奇策を考えているとか思う気もするが。
それに藤吉郎もいるしなぁ……。
同盟も、クソも、ない気もするが、雪斎和尚さまが怒るから。
「はぁ、そうですね」
俺は織田家に、もう既に裏切り者がいるとは、雪斎和尚さまに告げることができないから、素直に返事だけしておいた。




