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第502話 模擬戦編・東海五段陣、初陣(4)
(……やった。成功した)
その瞬間――
「ほう……これは面白いものを見せてもらったの。竹千代殿……。麻呂は満足じゃ。ほっ、ほほほほほほ」
低く響く声が背後から聞こえた。
だから俺は『えっ!』と思い。
御方さまが視察にくるとは聞いてないぞ! と思いつつ、振り返ると、今川義元が立っていた。
だから「御方さま」と、俺は驚いた顔をしながら、声を漏らし、膝をついた。
だから雪斎和尚さまも「御方さま、これは、これは」と声を漏らしつつ、膝をつけば。
雪斎和尚さまの侍大将や騎馬隊たち、酒井の姉ちゃんや鉄砲隊たちも慌てて膝をつき、平服……。
だから騎馬隊の本多忠勝や榊原康政、井伊直虎が慌てて戻ってきて、馬上から降りようとすれば。
「よい、よい、そんなに畏まらなくてもよいぞ……。麻呂も何の連絡もいれずにきたのだから、無礼講で構わぬ……。気を使わなくてもよろしい……」




