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第500話 模擬戦編・東海五段陣、初陣(2)
「……わかっています」
俺は深呼吸し、指揮台に立った。
その瞬間――
「始めッ!」
太原雪斎和尚さまの号令が響き、模擬戦が開始された。
雪斎和尚さまの手勢が、囮の弱点へ向けて一気に突撃してくる。
その動きは鋭く、まるで本物の戦場のようだ。
「来た……!」
俺は手を上げ、合図を送る。
「第一段、撃て!」
乾いた銃声が響き、前列の武士たちが一瞬ひるむ。
「第二段、撃て!」
間髪入れずに次の銃声──硝煙の匂いと煙が風除けの柵に遮られ、敵は鉄砲隊の位置を誤認する。
「第三段、撃て!」
敵の突撃が止まる。
その瞬間、今川軍は反転しようと動いた。
(来た……信玄公なら必ずここで反転して、俺を誘うはず……)
「皆ぁあああっ! 敵を追うなぁあああっ! 左右から騎馬隊が突撃してくるのを支援ー! 敵に悟られないようにするために第四段をー! 撃てぇえええっ!」




