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第499話 模擬戦編・東海五段陣、初陣(1)
翌日──。今川館の裏山に広がる演習場には、武士たちのざわめきが満ちていた。
「本当にやるのか……?」
「あの若さまで奇策を試すってよ」
「雪斎和尚さまが直々に指導しているらしいぞ」
「御方さまも見に来るって話だ」
そんな噂が飛び交う中、俺は雪斎和尚と共に演習場の中央へ歩み出た。
目の前には、今川軍の精鋭百名──その対面に、俺が編成した岡崎衆の中でも猛将の一人、ヤンキーの酒井の姉ちゃんが指揮する、《《東海五段陣》》の試験部隊が並ぶ。
鉄砲隊は三段ではなく五段──その後方には、風除けの柵! さらに、囮の弱点を演出するための、鳥居の兄ちゃんに頼んだ、《《薄い陣形》》を前方に配置──
俺の未来知識と雪斎和尚の戦略が融合した、俺の奇策の原型だ。
「竹千代殿! 今日の相手は、今川軍の中でも特に優秀な者たち! 気を抜けば、そなたの陣形はすぐに崩れますぞ」




