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第495話 竹千代の未来知識 × 雪斎和尚 × 奇策の原型(1)
晴信は、静かに笑った。
「楽しみよ、松平元康……。わしの覇道に踏み込む覚悟があるなら、いつでも来るがよい」
甲斐の虎の影が、東海へと伸びていく。
それは《《徳川家康》》になる予定の少年の未来を確かに狙っていた。
◇◇◇
題 竹千代の未来知識 × 雪斎和尚 × 奇策の原型(1)
雪斎和尚の部屋……。畳の上に広げられたのは、未来の俺が知る《《戦国最強の布陣》》の原型だった。
「竹千代殿、そなたの言う《《三段撃ち》》――ただ鉄砲を三列に並べるだけでは、信玄公には通じませぬ」
「……ですよね。信玄公は他国の将とは違って、無謀な突撃なんてしませんし」
「うむ。信玄公は、突撃する時は必ず《《勝てる時》》だけよ。だからこそ、そなたの奇策は《《誘い》》が必要となる」
雪斎和尚は、筆を走らせる。
その線は、未来の俺が知る《《長篠の戦い》》とは少し違う形を描いていた。
「まずは――《《偽の弱点》》を作るのです」
「弱点……?」




