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俺流の徳川家康はこうだ! 未来を知る俺が尽くすならば、同じ悪役令嬢様ならば織田の姫様よりも今川の姫様の方に使える事にした!  作者: かず斉入道
第3章 駿府の悪役令嬢さま

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第494話 甲斐の虎の影(2)

 側近の山本勘助が、静かに膝をつく。


「御屋形さま……。その若木が、いずれ我らの行く手を阻むと?」


「阻むか、支えるか……それは儂が決めることよ」


 晴信は、地図の上に指を滑らせた。


 その指先が、三河から尾張、そして信濃へと流れる。


「この若木は、信長とは違う。光秀とも違う。藤吉郎(猿)とも違う……。家の諏訪勝頼(諏訪姫)や真田昌幸とも違う」


 晴信の声は、どこか愉しげだった。


「――わしと似ておる」


 勘助が目を見開く。


「似ておる、とは……?」


「己の弱さを知り、恐れを知り、それでも前へ進む者よ。恐怖を知る者は、強くなる」


 晴信は、扇を軽く振り、香の煙を散らした。


「いずれ、あの若木はわしの前に立つ! その時――わしは試す!」


 その声は、まるで運命を宣告する神のようだった。


「風林火山の前に立つ覚悟があるか……。わしの“山”を越える力があるか」


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