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第460話 猿の姫名は朝日姫だってぇ!(1)
ちゃんと天守閣仕様になった駿府城の庭の端……
木陰から、ゆっくりと姿を現した少女がいた。
白い小袖に赤い帯──凛とした気配、絶世の美貌……
そして、あの《《女王さま気質》》の笑み。
尾張の悪役令嬢──織田信長(吉法師姫)……。
「ふふ……竹千代……。相変わらず、駿府で楽しそうなことをしているじゃない?」
俺は吉法師姫の妖艶な笑みと、戯言を聞き。
自分の目の端を吊り上げ、あのビッチ女を殺意のある目で睨み。
「吉……。ぶっ殺してやる……」
俺は唸り、呟く。
氏真が即座に俺の腕を抱き。
泰長が俺の前に立ち、両手を広げ、織田信長の壁になる。
「あなたさま! あれに文を書いたのは、わらわ……。だから怒るでない……」
俺は、直ぐに氏真を睨み。
「なんで、吉を呼ぶんだ! 俺が憤怒するのは、当たり前だろう?」




