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第430話 サッカーしてみる? (5)
氏真は、今川の親父さまが貴族のように奥ゆかしく礼儀正しい作法ができない節操無しなら、いくら俺を目にかけていても天罰を与える可能性があるから、場をわきまえて慎むようにと忠告してきたのだ。
俺は顔色を変え、「ごめんなさい、氏真さま。申し訳ありません」とその場で正座した。
誰かに見られてもいいように、大袈裟に氏真に土下座をして詫びた。
「うふ、今回だけよ、あなた」
氏真はいつもの魅惑的な笑みと声で、俺を許してくれた。
だが、その日の氏真の言葉は「はい、さようなら。後は陽が暮れて寝所で会いましょう」ではなかった。
「あなた、サッカーをするのはいいけど、18人もプレイするメンバーを集めるのは簡単じゃないんじゃない?」
氏真は可愛く首をかしげて俺に尋ねた。
「うーん、そうだな?」
俺はすぐに考え込んで、アイツに言葉を返した。
すると氏真は不安げな顔を俺に向けてきた。
「氏真! 俺に任せておけ! 明日までには考えておく! だから心配するな! 俺に任せておけ!」
俺は胸を叩き、安堵の笑みを浮かべ、また氏真に惚れ直した。
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