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第418話 復讐(1)
今川館の朝は、今日もやかましい。
俺、竹千代──後の徳川家康となる男は、今日も太原雪斎和尚の説法を聞きながら、ひたすら精進の日々を送っていた。
「竹千代、心を静めよ」
「……はいはい、雪斎和尚さま」
返事をした瞬間──俺は肩をパチンと叩かれる。
「いっ……痛っ!」
「このたわけが!」
雪斎和尚さまの怒号が飛ぶ。
だが、これが日常だ……。俺は今川家で《《将来の天下盗り候補》》として、家中の期待を背負って育てられている。
だから、俺さまは、雪斎和尚さまの講義が終われば、今川義元──麻呂親父さまの文化タイム……
和歌、短歌、朗詠……
俺は人質として集められた国人衆の奥方や令嬢達の前で、俺は少年らしい声で歌い上げる。
「竹千代さま、素敵……」
「今日の歌、胸が熱くなりましたわ……」
俺へといつも通りの黄色い声援が飛ぶ。
ふっ……。今日もファンが増えたな……。恋文の返事がまた増えるじゃないか……。
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