420/445
第411話 流石静岡、上手いな! (8)
高校の夕刻、部活のグラウンドに柔らかな夕陽が差し込む。
リフティングが上手な少女の背中が輝き、楽しげにボールを蹴る姿が風に乗って響く。
夕陽に照らされた横顔はどこか懐かしく、名前は思い出せない。
けれど────
それは、俺の大切な生前の記憶だった。
だから俺は、この世界の彼女に尋ねてみた。
「……氏真」
「何よ」
「お前……昔、誰かと一緒にサッカーのリフティングをしたこと、あるか?」
「あるわよ。学生の頃というより、子供の頃ね……。でも、わらわも生前のことだから、その子の顔はよく思い出せないの」
氏真は少し寂しそうに笑った。
「ただ……その子も、あなたみたいに不器用だったわ」
(お願い)
レヴュー・星・感想・ハート等を軽い気持ちで頂けると励みになりますのでよろしくお願いしますm(_ _"m)
(102)




