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俺流の徳川家康はこうだ! 未来を知る俺が尽くすならば、同じ悪役令嬢様ならば織田の姫様よりも今川の姫様の方に使える事にした!  作者: かず斉入道
第3章 駿府の悪役令嬢さま

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第409話 流石静岡、上手いな! (6)

 今も抱くたびに軽やかな彼女だが、あの時の氏真はまるで風のように軽やかで、俺の心を深く揺さぶった。


 その瞬間の衝撃よりも、彼女の体温が俺の胸に深く刻まれている。


「……あなた、放しなさいよ」


 口ではそう言いながらも、氏真の手は俺の着物をぎゅっと掴んで離さない。


「いや、お前、手が離れてねぇぞ?」と俺は笑みを浮かべて言った。


「こ、これは……その……! 転ばないように掴んでいるだけよ!」


「はいはい」


「その《《はいはい》》が腹立つのよ!」


 氏真の照れ隠しの怒り方は、どうしようもなく愛おしく、胸をくすぐられるようだった。


 俺はゆっくりと体勢を整えながらも、腕を離さなかった。


 そして氏真も、俺の胸から離れようとはしなかった。


 午後の光が二人の影をひとつに溶かし、静かな時間を紡いでいる。


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