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第376話 俺の本命様(6)
その後はすぐに今川氏真へと視線を変え、
「──氏真! 俺の彼女のままじゃなく、嫁になってくれ! 頼む! お願いだ!」と。
俺はその場で土下座を決行し、氏真に今日も懲りずに、家臣の分際で俺の嫁になってくれと嘆願した。
まあ、《《あの時》》の俺さまは、夕日が茜色の絹のように空を染め上げ、そよ風が草木の葉を優しく揺らす中……美少女さまが一人、静かに佇んでいた。
その姿はまるで時の流れを止めたかのようで、俺の心は不思議なほどその光景に引き寄せられていた。
彼女の周囲だけが柔らかな光に包まれ、世界がまるで優しく息をしているかのように輝いていた。
(お願い)
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