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第373話 俺の本命様(2)
しかし、背後から感じる俺の熱い視線に気づいたのか、氏真は蹴鞠を静かに止め、毬を地面に足で押さえつけて転がらないように固定した。
振り返るその表情は、誰が背後にいるのか迷うことなく、少し不満げでありながらも、どこか愛嬌を含んでいた。
まるで、俺の視線をからかうかのように。
「えっ、あっ! わるい! ごめん! 氏真……。お前の尻を拝みにきたら、つい、お前の美しい蹴鞠の姿に見惚れてしまった。本当に申しわけない、わるかった……」
《《あの日》》の俺は、御機嫌取りなどではなく、心から氏真の魅力を讃えていたのだ。
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