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第372話 俺の本命様(1)
「あなた〜、何をぼんやりとわらわのことを見つめているのですか? 気持ち悪いですね」
《《あの日》》の夕暮れは、茜色の炎が空を染め上げ、まるで燃え盛る焔のように広がっていた。
柔らかな風が俺の頬を撫で、時間さえもゆっくりと溶けていくかのようだった──俺の視線は、今川氏真が優雅に蹴鞠を舞う、その一瞬一瞬に釘付けだった。
最初は、氏真の可憐で形のよいお尻に目を奪われ、そっと近づいたのだが、いつしかその動きの一つ一つが、俺の心を掴んで離さなかった。
アイツが蹴る蹴鞠の毬は空中で弧を描き、夕陽の光を受けて煌めき、まるで時が止まったかのように静謐な美を放っていた。
(お願い)
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