第28話 尾張の悪役令嬢様との思い出(11)
まあ、それでもさ、マジで【鬼武蔵】の蹴り、踏みは本当に痛くて仕方がないから。
「うぅ、ううううううっ、痛い……」
俺は涙をポロポロと流しつつ呻りながら、奥歯を噛み締めつつ耐え忍び続けたけれど。
「竹千代は流石人質の子だ~」
「あっ、ははは~、あの子狸は馬鹿でやんのぉ~。あっ、ははははは……」
吉姉さまや森可成が俺の情けない様子を見て歓喜するだけではなく馬鹿な二人……。
そう《《池田恒興》》と《《前田利家》》の二人も俺のことをいつもお腹を抱え、嘲笑いしながら侮ってきたのだ。
だから俺はいつも、クソ~、お前等二人~! いつか見ていろよ……。必ず僕が将来お前等二人の首を討ち取って京の河原に曝してやるからな……。覚悟していろよ……。恒興と犬千代……と。
俺は【鬼武蔵】に殴る・蹴る様子を嘲笑う二人に対しても、いつも自分の奥歯を噛み締めつつ復讐を誓い、呪い。殺してやるからなの決意の方も、何度もしたぐらいあいつら二人のことが歯痒くて仕方がなかった。
それでもさ、《《サディスト女王さま》》! 《《尾張の悪役令嬢さま》》の吉姉さまは、俺が【鬼武蔵】に顔の容姿が変わり、小さな身体が地面で跳ねるくらい殴られ、折檻をされ続けている様子を見たぐらいでは、織田信長の根っからの苛めっ子の性癖が満足して収まる訳ではないからね。




