第23話 嫉妬爆発! 尾張姫武将ハーレム、竹千代争奪戦の開幕!
◆吉法師姫、嫉妬の覇王モードへ
草原の訓練が終わり、俺が地面に転がっていると――吉法師姫が、すっと俺の前に立った。
その影は、まるで天下人の影のように濃くて長い。
「竹千代……」
「ひっ……。はい、吉姉さま……」
吉法師姫は俺の頬を指でつつく。
「今日……あんた、ちょっとモテすぎじゃない?」
「いや、俺の意思じゃないです!!」
吉法師姫の瞳が細くなる。
「成政に泣きつかれ……。新介に守られ……。小平太に遊ばれ……。
鬼武蔵に抱き寄せられ……」
「抱き寄せられてない!! あれは事故!!」
吉法師姫はふっと笑う。
しかし、その笑みは、悪役令嬢が本気で嫉妬した時の、危険な笑みだった。
「竹千代……あんた、尾張の姫武将全員に好かれてるじゃない?」
「好かれてないです!! たぶん!!」
「嘘ね?」
「ひぃっ!!」
吉法師姫は俺の袖をぎゅっと掴む。
「竹千代は……アーシのものよ?」
その声は、覇王の声でも、悪役令嬢の高笑いでもなく、少女の独占欲そのものだった。
◆鬼武蔵、嫉妬のツンデレ暴走
吉法師姫の独占宣言を聞いた鬼武蔵は、拳を震わせながら叫んだ。
「姫さま!! うちだって……。竹千代のこと……。守りたいんです!!」
「ひぃっ!!」
鬼武蔵は俺の肩を掴み、ぐいっと引き寄せる。
「竹千代!! 今日の稽古、全部うちが相手してやる!! 姫さまに負けねぇ!!」
「いや、勝負するな!! 俺を巡って争うな!!」
吉法師姫は鬼武蔵を睨む。
「鬼武蔵……あんた、竹千代に触りすぎよ?」
「す、すみません姫さま!! でも……竹千代が倒れるの……嫌なんです!!」
「それ、気があるって言うのよ?」
「姫さまぁあああああああああっ!!」
鬼武蔵は真っ赤になって地面に倒れ込んだ。
(いや……ツンデレが暴走してる……。怖い……でも……なんか嬉しい……)
◆三姫武将、竹千代を巡って修羅場化
吉法師姫と鬼武蔵の嫉妬が爆発したことで、三姫武将も黙っていなかった。
●佐々成政(泣き虫デレ)
成政は涙目で俺の袖を掴む。
「た、竹千代君……。私……。竹千代君が殴られるの……いやですぅ……。だから……守りたいですぅ……」
「いや、泣きながらタックルしてきたよね!? 痛いよね? わかるよね? 成政の姉ちゃん?」
「うぅううううううっ……。でも……好きなんですぅ……」
「好きって言ったぁあああっ!!」
成政は真っ赤になって泣きながら俺にしがみつく。
(うぅ、うううっ……。なぜか、この時代にあるスクール水着越しから当たる佐々成政の未成熟な胸が、俺の体に直に当たるから気持ちいい)
俺はラブコメのテンプレ通りに、興奮しすぎて、鼻字を吹き出し、その場に倒れた。
●毛利新介(勝ち気デレ)
新介は拳を握りしめ、顔を真っ赤にして叫ぶ。
「竹千代!! ぼく……君が倒れるの……嫌なんだよ!! だから……守る!! 姫さまにも負けないから!!」
「いや、守るって言いながら殴ってくるよね!?」
「うるさい!! ……その……竹千代君が弱いから……守りたいだけだ!!」
「それ、気があるって言うのよ?」
俺は毛利へと尋ねた。
「姫さまぁあああああああああっ!!」
ぼく娘は、絶叫あげながら吉法師姫を見つめた。
●服部小平太(元気デレ)
小平太は満面の笑みで俺に飛びつく。
「竹千代くん!! 今日もいっぱい遊べて楽しかったね!!」
「遊びじゃないよね!? 訓練だよね!?」
「遊びだよ~! 竹千代くんと遊ぶの、うち大好き!!」
「好きって言ったぁあああ!!」
小平太は俺の手を握り、キラキラした目で言う。
「竹千代くんが転んだ時……。うち、すっごく心配したんだよ? だから……もっと強くなってね!! そしたら……もっと遊べるから!!」
服部は、純粋に目を、瞳をキラキラと輝かせ、コブラツイストをしながら、俺に告げ、尋ねる。
「遊びのために、俺を鍛えるの、服部の姉ちゃん!? 目的が、マジで軽い!!」
俺は服部のコブラツイストの痛みに耐えながら尋ねた。
◆尾張姫武将ハーレム、竹千代争奪戦へ突入
三人が同時に俺を巡って言い争いを始める。
「竹千代君は私のですぅ!!」
「いや、ぼくのだ!!」
「うちの遊び相手だよ!!」
俺は真っ青な顔で──佐々成政、毛利新介、服部小平太、国人衆の令嬢さまや武家の令嬢さまから逃げ回りつつ叫ぶ。
「いや、所有権争いするな!!」
そんな様子を吉法師姫は腕を組み、満足げに笑う。
「ふふん……いいわねぇ……。竹千代を巡って争う姫武将たち……。最高の眺めだわ」
「眺めって言うな!! 俺は観賞用じゃない!!」
鬼武蔵は拳を握りしめて叫ぶ。
「お前ら!! 竹千代に近づきすぎだ!! 姫さまが怒るだろうが!!」
「いや、怒ってるのはお前だけだろう!!」
俺はいっもの通りに、鬼武蔵へとツッコミを入れる。
今日も草原は完全に修羅場……
俺は震えながら思った。
(尾張……怖い……。でも……なんか……楽しい……。これ……完全にハーレムじゃん……)
尾張の草原に、今日も癖になる、戦国ラブコメの狂気が響いていた。
◇◇◇
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