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俺流の徳川家康はこうだ! 未来を知る俺が尽くすならば、同じ悪役令嬢様ならば織田の姫様よりも今川の姫様の方に使える事にした!  作者: かず斉入道
第1章 俺は竹千代! 尾張の悪役令嬢さまの許で人質生活をしていました

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第14話 ちょっと話を遡り、転生した頃の話しだ(12)

 俺はその時、焦燥と苛立ちに押し潰されそうになりながらも、必死に告げた。


「俺のことはどうでもいい! 君だけは今すぐ逃げろ! 家の中に飛び込んで、電話をかけろ! 絶対に後ろを振り向くな! 早く、今すぐに!」


 《《あの時》》の俺は、可憐なブレザー制服の黒髪美少女に向かって、己の命を顧みず、荒々しく命令を叩きつけた。


 俺は彼女を守るために全力を尽くしていた。


 暴漢魔──変態フリチンマンが迫る中、俺は叫び声を荒げ、拳と蹴りを叩き込んだ。


「うりゃぁああああっ!」


「わりゃぁああああっ!」


「なめてんじゃねぇ! こらぁあああっ!」


 俺は威勢よく、荒々しく、俺の声は闇を切り裂き、彼女に逃げることを強く促した。


 俺は腕を振り上げ、必死に『早く逃げろ!』『今すぐ逃げろ!』とジェスチャーを交え、彼女に命令を叩きつけた。


 だが、喧嘩の最中に、そんな余裕はなかった。


 長引く視線の逸れは命取りになる。


 俺は黒髪の美少女を守るため、殺伐としたこの場の空気を背に、膝をつき、震え、怯える彼女の運命を賭けて戦いに挑んだ。


 これはタイマン勝負──逃げも隠れも許されない。


 俺は《《変態フリチンマン》》に強烈な蹴りを叩き込もうとしたが、彼女のことが頭をよぎり、攻撃はどこか鈍く、勢いも破壊力も次第に失われていった。


「うぉ、おおおおおおおおおおおおっ!」


 だから《《変態フリチンマン》》は、自分の身体に、蹴りの痛みを余り感じないことを悟った。


 奴は変態、痴漢。どうしようもない男だが、黒髪の乙女は自分のものだと、暗闇の中で遠吠えのような叫びを上げ、復活の狼煙をあげた。


 その瞬間、《《変態フリチンマン》》は俺の蹴りを掴み、両腕でしっかりと抱え上げ、上半身を起こして俺を地面に押し倒した。


 その時に両者の力関係は、確実に逆転したのだと感じた。


 ◇◇◇





(お願い)


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