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【透視チート】会社をクビになった俺、ダンジョン配信でバズって人生逆転する  作者: 音有五角
第二章「ネオファンキング、誕生」

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幕章「株式会社イノファリオ、つぶれまーす」

 この会社は終わった。

 あらゆる状況がそれを指していた。

 尋常ではない経費削減。賞与ギリギリまでのカット。果ては銀行の人間が社内を出入りしている。

 倒産。

 その二文字がチラつく。

 そしてある日、案の定、会社の倒産を告げられた。

 弁護士等が立ち会い、未払賃金立替払制度により最低限の生活は保障。

 しかし影山の同僚の1人である若き男は、苛立っていた。


「くそ、くそ! ふざけんな、再就職が決まらねぇ!」


 アパートの部屋に戻るなり、彼は地団駄を踏んだ。

 株式会社イノファリオは騒動以来、悪評が広まった。

 社内イジメが横行する会社。壁破壊二キをイジメた会社。パワハラじみた言動で契約を迫る。写真の流出。個人情報の流出。

 一連の騒動は面白半分でネットに取り上げられ、拡散された。

 有名なブラック企業ランキング入りを果たし、影響力のあるニュース系動画投稿者に取り上げられるなど、話題を呼んだ。

 そしてそれによって――再就職に、影響が出た。

 面接官はいつも、渋い表情を浮かべる。


「あー……。イノファリオにいたのね」


「色々問題あったとこだよね」


「そういえば君、流出した写真に写ってたね」


「んー。イノファリオねぇ」


 面と向かってはなにも言われなかったが、度重なる“不採用通知”が代わりに告げている。

 君もトラブルを起こす人間でしょ? と。


「くそ、くそ! 決めつけんな! この無能どもが!」


 同僚は影山をイジメていた主犯の1人だ。

 しかしイノファリオはあまりにも悪い意味で有名になりすぎて、関係者のほとんどは再就職が決まらない。

 そしてこの同僚、どうもあまり反省していないようで、例のメッセージを送った張本人だったりする。


(そうだ! あのチー牛と仲良くなれば、ネオファンに入れるかも!)


 そんな浅い考えであったが、当然、無視されている。同僚は地団駄を再び踏むことになった。

 そうして同僚はなんとか飲食店のアルバイトに受かるも、現場の年下社員に怒られる日々が待つ。

 大量の皿洗いを担当していたのだが、ペースが追いつかず、定期的に怒られる。


「ちょっと丁寧にやりすぎかな。もっとスピード上げていこう。それじゃあ間に合わないよ。それにやってほしいことは、他にもあるからね」


「……はい」


(クソ、クソ! 偉そうにしやがって! 死ね! 死ね!)


 何度も、拳をふるってしまいそうになった。

 しかし暴れたら終わりだ。刑務所行きである。そこまで落ちぶれるわけにはいかないので、傷つくプライドをぐっとこらえ、なんとか定時までやりすごす。

 部屋に戻ってからスマホをいじると、ネットニュースが飛び込んだ。


 ネオファン“壁破壊ニキ”フォロワー100万人突破。冒険者史上最速ペース!


「チーズ牛丼でも食ってろ! ちくしょう! なんで俺がこんな目に遭わなきゃいけねぇんだよ! なにも悪いことしてねぇだろ!」


 そんな時であった。

 クビになった社員達が集まり――うさんくさい“会社”を起業していた。

 その若き社長が、プライドズタズタの同僚へメッセージを送る。


 ――俺の会社で、働いてみないか? 最高のビジネス、思いついたんだよ。


 若き社長はタトゥーが入っていて、イノファリオ時代から悪い噂が絶えない人物であった。

 証拠こそないが、社内では有名な話である。

 闇のある起業かもしれない。しかし同僚は藁にもすがる思いで、その誘いを受けた。


(絶対、成功するんだ! あのチー牛に出来たんだから、俺にもできるはずだ!)

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― 新着の感想 ―
おはようございます。 あっ…(察し) それ絶対アカンやつやろ…仕事がキツくても真面目に頑張ってりゃ良いものを。こうした人間って改心できないんですなぁ…。
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