↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【透視チート】会社をクビになった俺、ダンジョン配信でバズって人生逆転する【更新休止中】  作者: 音有五角
第一章「ダンジョン配信者、影山 光」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
8/148

壁に“点”が見えた

『打撃を試してみて、どうでしたか?』


「“線”から“点”に内容が変わりました。ナイフよりは当てやすいです。確証はないですが、武器によって弱点の形が変わるのかもしれません」


 弱点を付与し、見抜く“透視”。

 その内容はシンプルながらも、色々と試しながら戦うほどに底が見えない。

 どうすればもっと使いこなせるのか、弱点を突けるようになるか――考え、試し、分析するだけで心が躍った。


『なんの話?』


 話についていけない視聴者のコメントが流れたので、影山はユニークスキル“透視”を説明した。

 すると、コメント欄がドンドン加速する。


『透視……聞いたことのないスキルだな』


『弱点の属性を分析するスキルはあった気がするけど、それとは違う感じだよね』


『”点”とか”線”なんてもの、ないんだよなぁ』


『一撃必殺のスキルで草』


『透視こっわ。チートやん』


 影山は休憩を切り上げ、歩き出す。


「……とりあえず、もっと戦ってみます」


 戦いは続いた。3体目、4体目、5体目――。

 無駄な動きを削り、透視を軸にした立ち回りを意識。

 素人の荒さが少しずつ減り、積んだ経験値による技術が生まれた。

 コメント欄がざわつく。


『飲み込みが早い』


『てか、この人喋らんね』


『無言でスライムをワンパンする配信』


『面白そうだし、強くなりそう。フォローした』


『これは伸びる配信者の予感』


『良いのを発掘したぜ』


(なんか、褒められる……)


 社畜時代、人から褒められたことなどはない。

 そのせいか、なんだかくすぐったい気分である。

 配信も戦闘も問題なく進んでいき――10体目のスライムを倒した瞬間、脳内にシステム音が鳴った。


『――影山 光のLVが2へ上昇しました。HP+5 MP+1 攻撃+1 防御+1 魔力+1 精神+1 俊敏+5』


 影山 光 LV1→2

 HP 20→25

 MP 3→4

 攻撃 1→2

 防御 3→4

 魔力 2→3

 精神 3→4

 俊敏 11→16


 スキル:透視LV1


 初のレベルアップ。本来ならば、喜ぶべきことだ。

 だが――影山の胸には不安がよぎっていた。


「あの、みなさん。これって強いですか?」


 カメラへ向けて、ステータスを見せる。

 ふと、アプリを確認すると接続数は29まで伸びていた。


(うわ、なんか増えている)


『すまん、弱い』


『俊敏以外はしょっぱい』


『俊敏エグイ伸びと初期値やな……なんだこれ?』


『スピードあるのは、弱点突くスキルと相性良さそう』


『てか、このステでスライムをワンパンって、透視ヤバすぎだろ』


 予想していたが、数値は低いようだ。

 普通にショックである。


『無言だけど、これは落ち込んでるな』


『ステータスの数値を上げる方法はあるよ!』


 影山は顔を上げ、そのコメントに食いついた。


「本当ですか? ここから強くなれます?」


『不利な条件に身を置くこと。定番は格上とのバトル。スライムは同格判定だからボーナスがないかな~』


『ただしこの方法は危険』


『まあ、スライムじゃ伸びないかもね』


(格上との戦闘……危険は増える。でも……)


 スライムのタックルで強い危険を感じた瞬間が、脳裏をよぎる。

 怖い。だが同時に、期待と向上心も芽生える。


(才能だけじゃなく、努力で強くなれる要素がある……)


 小さな希望だが、かけてもいい可能性だと思った。


(奥に進むか……ん?)


 視界の先にある、硬い砂壁に漠然と違和感を覚えた。

 なにかに導かれるような、未知の感覚だ。


「……透視、起動」


 瞳が青く光り、強化された視界で見る。

 砂壁の一点――そこには拳サイズの“点”が青白く光っていた。

 影山は壁へと向かう。


『お?』


『どうしたの?』


『唐突な壁ガン見で草』


 透視の長いクールタイムを待ち、再び発動。

 影山は右拳を握りしめ――青白い“点”を殴った。

 ズドンッ!!! ドドドドドドドドド!!!

 砂壁が爆音と共に崩れ落ていく。そして人が通れるほどの、ドーム状の穴が開いた。

 その先には、通路が続いている。


「……よし」


 影山は無表情で、静かにガッツポーズ。

 しれっとやったが、この”ダンジョンの隠し通路が発見される映像”は、世界初のものだ。

 前代未聞の偉業に、コメント欄が爆発する。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。